【校長のつぶやき】戦後80年…今日は「長崎原爆の日」(令和7年8月9日・土)
- 公開日
- 2025/08/09
- 更新日
- 2025/08/09
校長のつぶやき
80年前の今日・1945年8月9日午前11時2分に長崎に原爆が投下されました。
長崎市の平和公園で平和祈念式典が開かれました。
平和宣言に、「『武力で武力を』の争いを今すぐやめてください。対立と分断の悪循環で、各地で紛争が激化しています。このままでは、核戦争に突き進んでしまう。そんな人類滅亡の危機が、地球で暮らす私たち一人一人に差し迫っているのです。」と指摘をした上で、すべての国の指導者に「長崎を最後の被爆地とするためには、核兵器廃絶を実現する具体的な道筋を示すことが不可欠です。先延ばしは、もはや許されません。」と訴えています。
どのような道筋をつけるのかは、指導者・政治家の皆さんに委ねるしかありませんが、私たち国民ができることは何でしょうか。
平和宣言では、「地球という大きな一つのまちの住民として、ともに平和な未来を築いていこうという思いを込め」、私たちを「地球市民」と呼びかけます。
そして、「はじめの一歩は、相手を知ることです。対話や交流を重ね、互いに理解し、小さな信頼を重ねていく。これは、私たち市民社会の大きな役割です。」と述べています。
人は、思いや考え方、性格、信じているもの(宗教や信念なども)、生まれ育った環境、生活している身の回りの文化…など、一人一人異なります。
「自分と異なるから…」と言って、相手を拒絶したり、関係を絶ったり、反対ばかりしていては、「理解」や「信頼」は築けません。
その「はじめの一歩」として、「相手を知る」ことが大切ということですが、まさにその「はじめの一歩」を学校生活の中でも営んでいると言えます。
授業の「話合い」、友達とけんかをしたりトラブルが起きたりしたときの「解決に向けての話合い」も、この「はじめの一歩」の一つです。
文部科学省が学習指導要領のキーワードとして位置付けている「主体的・対話的で深い学び」は、まさにこの「はじめの一歩」を実現するものであり、教育基本法第1条にある教育の目的「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない。」に通ずるものです。
長崎の平和宣言に込められた思いをかみしめながら、今後も教育活動に当たっていきたいと改めて感じました。