【校長のつぶやき】戦後80年…今日は「広島原爆の日」(令和7年8月6日・水)
- 公開日
- 2025/08/06
- 更新日
- 2025/08/06
校長のつぶやき
80年前の今日・1945年8月6日午前8時15分に広島に原爆が投下されました。
今年もまた広島市の平和記念公園で平和記念式典が開かれました。
平和宣言に、「核兵器のない世界を作るためには、たとえ自分の意見と反対の人がいてもまずは話をしてみることが大事であり、決してあきらめない『ネバーギブアップ』の精神を若い世代へ伝え続けた被爆者。こうした被爆者の体験に基づく貴重な平和への思いを伝えていくことが、ますます大切になっています。」という言葉がありました。
「自分の意見と反対の人がいてもまずは話をしてみること」…学校生活でも、授業でも大事にしたいことです。
日頃からこのような場を大事にしていくことが、平和な社会、幸せな社会をつくることにつながると考えるからです。
現実の世界では、ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルによるパレスチナ自地区ガザでの攻撃などが続き、世界中で軍備増強の動きが加速しています。
戦後、米ソの対立した冷戦期には核拡大の時代が続きましたが、私が教員になった頃の1980年代後半には冷戦も収束し始め核縮小の時代を迎えました。
しかし、世界情勢が不安定な現代、「核による抑止」を理由に、核縮小・廃絶への動きが鈍ってきているようです。
平和宣言では、「『自国を守るためには、核兵器の保有もやむを得ない。』という考え方が強まりつつあります。」「次代を担う若い世代には、軍事費や安全保障、さらには核兵器のあり方は、自分たちの将来に非人道的な結末をもたらし得る課題であることを自覚していただきたい。」
「心に留めておくべきことは、自分よりも他者の立場を重視する考え方を優先することが大切であり、そうすることで人類は多くの混乱や紛争を解決し、現在に至っているということです。こうしたことを踏まえれば、国家は自国のことのみに専念して他国を無視してはならないということです。」と続きます。
「自分のことだけ、自分たちのことだけを考える、優先させる」では、平和は訪れません。
学校生活の中で社会性を学んでいくことは、平和な社会の形成にもつながることだと思います。
日々の生活の中で、思い通りにならないことはたくさんあります。
けんかや言い争いも起きます。
そのようなときにどのような解決方法をとることがよいのか、これも学校生活で学ぶことです。
さらに社会科で歴史を学んでいる6年生はもちろんのこと、各学年も発達段階に合わせ、「戦争」とはどういうものなのか、事実を学ぶとともにその時代に生活していた様々な立場の人たちの思いも考えてほしいと思います。
折に触れて、ご家庭でも話題にしていただけると幸いです。