学校日記

【校長のつぶやき】課業中に津波警報が発表されていたら…(令和7年8月4日・月)

公開日
2025/08/04
更新日
2025/08/04

校長のつぶやき

気が付けば8月に突入…暑い日が続きますが、お元気でしょうか?

先週7月30日(水)に津波警報が発表されましたが、もし課業中に発表されていたら、どのように対応していたか…当日、防災担当主任も午前中の遠足の下見を終えて学校に戻ってきたので、その日のうちに教頭と私との3名で振り返りながらシミュレーションをしてみました。

毎年、震度5弱の大地震発生後、津波警報が発表されたという想定で小中合同の引き取り訓練をしていますが、今回のように遠い他国で大地震が発生し、その影響で津波警報が発表されるという想定はしていませんでした。

引き取り訓練では、津波警報解除後に引き取り開始の連絡をさくら連絡網で流します。

そのことを踏まえ、今回のケースを課業日に当てはめながら検討です。


まず、朝の段階では津波注意報も発表されていないので、普通に登校し、授業も行っています。

8時37分、津波注意報が発表されましたが、この段階では神奈川県には発表されていないので、通常どおり1校時目の授業を行います。

9時40分、相模湾・三浦半島を含めたいくつかの地域に津波警報が発表されます。

この段階で「波の教室」(3階)に避難ということも考えられますが、津波の到着予想が11時に3mとあるので、しばらく様子を見るかもしれません。

10時17分、小田原市防災対策課より第1波津波到着予想が11時30分との連絡あり。

中休みを迎える時間ですが、校舎内で過ごすように児童には周知します。

10時47分、小田原市防災対策課より、国府津地区を含めたいくつかの地区に避難指示が出され、国府津小学校も避難場所となります。(地域の方には2階の多目的ホールを開放します。)

3校時目が始まっている時間ですが、児童に「波の部屋」に避難するように指示を出します。

この段階で、保護者の皆様には、さくら連絡網にて「波の部屋」に児童が避難していること、ご心配なようであれば、引き取りに来ていただくことも可能である旨をお伝えします。(実際にこの日も放課後児童クラブ(学童)に自主的に引き取りに来られている保護者の方もいらっしゃいました。)

ただ、保護者の方の安全も考え、警報が解除されるまでは学校からは一斉に引き取りをお願いすることはありません。

11時から12時にかけて、各地の津波到着時刻や実際の高さが報道などにより情報として入ってきました。

第2波以降の方が高くなりやすいとのことですが、今回の高さくらいならば、2年生は2階の自分の教室に、1年生は2階以上の更衣室などの部屋に移動させます。

その上で、給食をとることが可能であれば、給食を配膳します。

ただ調理場は1階にあるため、今回のようなケースの場合、そのまま調理を継続するのかどうかは、市教委の保健給食課と確認が必要です。

この後、各学年が当初予定されていた下校時刻を迎えていきますが、警報が解除されるまでは原則、校内に留まらせます。

もちろん随時、引き取りに来ていただくことも可能です。

今回の津波警報解除は18時30分でした。

この段階で、引き取り訓練のときと同様にさくら連絡網で児童引き取りのお願いを流します。

訓練時と同様に引き取り可能な方は、引き取り人名簿に記載されている方のみとなります。

今回も公共交通機関が運休となり、帰宅困難の方もいらっしゃいました。(国府津駅で電車が動かなくなり、国府津小にも帰宅困難で避難されている方がいらっしゃいました。他校にも同様の方がいらっしゃったようです。)

保護者の方の中にも、引き取りに来られないという方もいらっしゃるかもしれません。

その場合、引き取りに来られるまで、お子さんは学校でお預かりします。

訓練のときのように、教職員が児童の自宅までお送りすることはありません。


一応、シミュレーションはこのような感じです。

防災担当主任がその日のうちに早速マニュアルのような形にまとめてくれました。

実際、警報発表中、学校に留まらせている間、児童は何をして過ごすか、考えなくてはいけないことはまだあります。

また、国府津中学校や市教委(教育指導課、共同調理場を所管している保健給食課、放課後児童クラブを所管している教育総務課)、海岸線を学区に抱える近隣の小学校等と情報交換をしていく中で、このシミュレーションと変わることもあるでしょう。

夏休み中なので、まだ本校の教職員とも共通理解を図っていません。

教職員とは、夏休み後半にある職員会議で共通理解を図る予定です。

昨年度の夏休みにあった南海トラフ地震臨時情報と同様、めったに起きることではないかもしれません。

しかし、災害はいつ起きるか分からないので、日頃から心づもりをしておく必要があります。

保護者の方にも心づもりをしていただきたく、今回、シミュレーションをお伝えしました。