【校長のつぶやき】効果的に励ます言葉(令和7年7月22日・火)
- 公開日
- 2025/07/22
- 更新日
- 2025/07/22
校長のつぶやき
平日の夏休みは、今日が初日ですね。
学校があるときは異なり、お子さんと一緒に過ごす時間も多くなるかと思います。
お子さんに声かけをする時間も多くなることでしょう。
心理学や脳科学を研究されている方の受け売りですが、どのような言葉がけが効果的に励ますことになるのか、ご紹介したいと思います。
基本は次の2つ。
1.子供が頑張ったことを具体的に伝える
例えば、「計算のやり方を工夫したんだね」「最後まであきらめなかったね」など。
結果より「努力」や「工夫」をほめることで、子供が挑戦し続ける意欲を育てられるそうです。
2.子供の気持ちに寄り添ってから励ます
「そう思ったんだね」「悔しかったね」と言葉にし、寄り添ってから励ますと、子供は「理解されている」と感じ、安心して前向きに行動しやすくなるそうです。
シーン別では…
1.努力したのにもかかわらず、テストの点数がふるわなかったとき
△「よく頑張ったね。点数なんて関係ないよ。」
…努力を認めている点ではポジティブですが、テストが評価の指標になる事実を子どもに軽視させてしまう可能性があります。
大切なのは、結果だけを絶対視するのではなく、努力やプロセスを尊重しつつ、次に生かすためにしっかり分析することです。
×「たまたまテストの山が外れただけだよ。気にしなくていい。」
…この言い方だと、子供に望ましくない結果の原因を運のせいにしてしまう癖がついてしまうかもしれません。「気にしなくていい」という表現も、子供が本当に努力をしたのであれば、どうしても気にしてしまい、まっすぐ受け止められない可能性が高いです。
→「今回のテストで良かったところはどんなところ?」という質問で前向きな状態を作った後に、「どこでつまずいたか一緒に見直してみよう」といった具体的なフォローが望ましいようです。
×「次、頑張りなさい」
…一見前向きな言葉ですが、子供にとっては、結果のみを評価されていると感じてしまう言葉です。
→具体的な過程や努力を認めた上で、「この問題をどう解いたのか、一緒に振り返ろう」「どこでつまずいたかな?」など、子供自身が考えられる問いかけが望ましいです。
×「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はいい点数とれていたよ。だから、あなたも頑張りなさい。」
…兄弟姉妹間の比較や他の子との比較は、自己肯定感を下げたり、嫉妬や劣等感を生むリスクが高くなったりします。
子供は比較されると、自分を否定されたように感じ、結果として「僕はできない」「私はダメ」など、ネガティブに自分をとらえてしまいます。
自分も含め、私たち教師も、これらの励ましの言葉を意識して使えているか、正直なところ、見直す余地はあります。
少しゆとりが回復する夏休み、私たちもこれまでの言動を振り返りたいと思います。
ぜひご家庭でも意識していただければ幸いです。
(続きがありますので、また後日…)