学校日記

【校長のつぶやき】卒業式 校長式辞(令和8年3月19日・木)

公開日
2026/03/19
更新日
2026/03/19

校長のつぶやき

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。本日は、ご来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席を賜りましたことに、高い所からではございますが、厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。

 

さて、皆さんは開校140周年の節目となる卒業生となりました。節目という点ではもう一つ、実は、皆さんが6年生の多くを過ごした2025年は戦後80年という節目でもあります。社会科の時間、歴史の学習で戦争のことや国際平和について、学んできたことと思います。

ここで、問題です。2問出しますが、正解はないので、自分の考えが近い方に手を挙げてください。

江戸時代の終わり、鎖国をしていた日本にアメリカは開国を求め、同時に不平等な条約を結ばされました。明治になって、日本は富国強兵を合言葉に改革を続け、日清・日露戦争に突入。その結果、2つの戦争に勝った日本は国際的な地位も上がり、不平等条約の改正に成功します。

さて、A:この戦争は、国際的な地位を上げるために意味があったと思う人?

B:いや、やっぱり戦争はダメでしょうと思う人?

次の問題。約80年前、太平洋戦争・第二次世界大戦の最中、日本は広島と長崎に原爆を落とされ、大変な被害を受けました。この結果、戦争を終えることになりました。このときのことをもとに、原爆などの核兵器は世界中からなくすべきという考えが広がりましたが、一方で、核兵器が完全になくならない現実では、核兵器を使ったら大きな被害が自分にも帰ってくるぞと思わせるためにある程度は持っていないと…いう考えもあります。

A:核兵器は完全になくすべきと思う人?

B:核兵器を持っている国がなくならない以上、ある程度の核兵器を持つのは仕方ないと思う人?

これらの問題は、最初に言ったように正解はありません。いろいろな価値観をもった人々、国々がある中で、みんなで考えていかなくてはならない問題だと思います。「みんな違って、みんないい」という言葉があるように、世界中にはいろいろな価値観・考えがあり、「絶対にこうだ!」と言えることは、むしろ少ないかもしれません。

今日、この後、6年生の皆さんが歌う「正解」という曲。この曲は、友情や恋愛には、「正解」はなく、どうすればいいのか、これからの人生、自分で考えていく・探していくという意味が込められています。これは、広い意味で国と国との友情、いろいろな価値観をもっている人たちとの関係についても、正解はなく、考え続ける・探し続けるということにもつながるのではないかと思います。

5年生が歌う「Believe」という曲。未来を信じて、困難に直面しても希望と信念をもち続けることの大切さが込められています。同時に忘れてほしくないのは「優しさ」「互いのことを思う気持ち」です。

 

よりよく生きるために、どうすることがいいのかを「正解」がないからこそ、考え続ける・探し続ける、考えるときの根拠ですが…今の時代、フェイクニュースやSNSのいい加減な情報が多いので、何が真実かを見極めなくてはいけない。このとき、自分だけで考えるのではなく、仲間と共にいろいろな考えや価値観を出し合い、きき合い、話し合いながら、その時、その場でとりあえず最も正解と思われる判断をしていく。でも、それは、絶対に正しいとは限らない。考え直すことも大切。国府津小学校では、漢字や計算など「正解」のある問題だけを授業で扱っていないはずです。よりよい考えって何だろうと、みんなで意見交流をしてきたはず。その学び方を忘れずにいてほしいです。

 

さて、保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。晴れの姿に感無量のものがあろうと思います。これまで、本校の教育活動にご理解とご協力をいただきましたことをこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。これからも子供たちを温かい目で見守っていただけますようお願いいたします。

 

最後に、卒業生の皆さんが、国府津小学校で学んだこと、自分たちの力でよりよい学校生活をめざして作り上げてきたことに誇りをもち、よりよい生き方を追究し続けるようなたくましい大人に成長することを期待して、校長の言葉といたします。

 

令和8年3月19

小田原市立国府津小学校  浜口 勝己