【校長のつぶやき】原爆の日(令和5年8月10日・木)
- 公開日
- 2023/08/10
- 更新日
- 2023/08/10
校長のつぶやき
8月6日の広島原爆の日、8月9日の長崎原爆の日。今年も2つの原爆の日を迎えました。
広島の平和記念式典で小学生が読み上げた「平和への誓い」は、広島市の小学生20人が意見を出し合って考えたそうです。その小学生の中には、親族の方が被爆され、原爆の犠牲になられたという子もいたそうです。「誓い」を考えるために広島平和記念資料館の展示をつぶさに見たという子もいたようです。「誓い」の中には、生き延びた曽祖父の言葉を受け、その言葉から感じた小学生の素直な言葉がありました。原爆の被害を目の当たりに見て、仲間を失った曽祖父は「なぜ、自分は生き残ったのか」と自分を責めたそうです。でも、そのひ孫である小学生は「生き残ってくれてありがとう。」という思いとともに、命をつないでくれたからこそ、今、私たちは生きているという言葉を「誓い」の中で述べています。そして、自分たちにできることは何かということを「誓い」の中で考えていました。この「平和への誓い」…ぜひ国府津小の皆さんにも一度目を通してほしいなと思いました。
長崎の平和祈念式典では、長崎市長が2017年に88歳で亡くなられた被爆者の方の言葉を平和宣言の中に引用していました。この方は、生前、国連本部で行われた核不拡散条約(NPT)再検討会議に参加され、ご自身の被爆したときの「赤い背中」の写真を掲げながら、「私の姿を見てしまったあなたたちは、どうか目をそらさないで、もう一度見てほしい。私を最後の被爆者に」と訴えたそうです。そして、「過去の苦しみなど忘れ去られつつあるように見えます。私はその忘却を恐れます。」と…。この言葉が、今回の平和宣言に引用されました。
私たち教育者も、これらの思いを受け止めながら、伝えるべきことは伝え、ともに考えていくような教育をすべきだと思っています。歴史を学ぶ意味は、過去に学び、過ちを繰り返さないような社会をつくることにあると考えています。夏休み前の朝会でも話しましたが、発達段階に応じてでかまいませんので、少しでも戦争や平和について考えられるような機会があることを願っています。
8月15日は終戦の日です。