学校日記

【校長のつぶやき】地区小・中学校教育課程研究会(令和7年8月5日・火)

公開日
2025/08/06
更新日
2025/08/06

校長のつぶやき

4日(月)~5日(火)に、県西地区2市8町の小・中学校が参加する教育課程研究会がありました。

今年度は、1日目の4日(月)に、総則、国語、社会、算数・数学、理科、生活、特別の教科道徳の7部会、

2日目の5日(火)に、音楽、図画工作・美術、家庭・技術家庭、体育・保健体育、外国語活動・外国語、総合的な学習の時間、特別活動、特別支援教育の8部会が開催されました。

小・中学校合同開催となっており、本校の規模では、15部会全ての部会に誰かしらが参加しています。

各部会、原則として、小・中学校それぞれから1提案ずつ(部会によっては小学校のみも…)。

提案後、参加者で提案内容をもとに協議を行います。

私は、「責任者」という立場で「総合的な学習の時間」部会に参加しました。


「総合的な学習の時間」部会では、小学校は南足柄市立岡本小学校から、中学校は小田原市立国府津中学校からの提案がありました。

教科書がない「総合的な学習の時間」は、学校によって、探究課題の設定の仕方も異なります。

「実社会や実生活から課題を見いだし、自分で課題を立て、情報を集め、整理・分析して、まとめ・表現をすることができるようにする」が目標の1つとなっていることから、自分たちで探究・追究したいことを見つけ、調べ、まとめ、発表するという活動が中心になることが多く、この1サイクルで終わってしまいがちです。

「探究的な学習に主体的・協働的に取り組むとともに、互いのよさを生かしながら、積極的に社会に参画しようとする態度を養う」ことも目標の1つになっていますが、「互いのよさを生かしながら、積極的に社会に参画しようとする」という部分に難しさを感じていることが多いようです。

本日、提案があった小・中学校の実践とともに、子供たちが主体的に取り組み、社会を構成する他者、地域との対話を繰り返しながら、自分自身の考えを振り返り、さらによりよいものにしていこうとする態度を養うような素晴らしい実践でした。

探究のサイクルが1サイクルで終わるのではなく、繰り返されるのです。

そこには、深まりも見られます。


国府津中学校の提案は、現3年生が1・2年生のときの実践でした。

1年生のときは「災害時の困りごと」、2年生のときは「お店の困りごと」をテーマとしていました。

地域の方たちとの対話から問題を提示してもらい、いろいろな方へのインタビューを通して災害時に地域で起こる困りごとに気付きます。

その困りごとを解決するアイデアを考え、実際に試作品を作って、再度、いろいろな方へ試してもらい、意見を聞きました。

そして、よりよいものへ改善。

2年生のときも、地域のお店である「東華軒」さんと「マシュマロ」さんにご協力をいただき、お店の魅力を知ってもらうにはどうすればよいかを考えました。

ここでも、いろいろな方の意見を聞きながら、いくつかのアイデアを出し、形にしていきます。

「マシュマロ」さんでは、生徒のアイデアが採用され、期間限定ハンバーガーに商品化されたそうです。

この学習でも、よりよいものを目指していきました。


このような探究のプロセスをどうしたら作れるのか、参加した小・中学校の教員で協議をしました。

本校の卒業生の頑張りをうかがうことができ、小学校もがんばらなくては…という思いが強くなりました。


各部会に参加した教員が、提案・協議内容をまとめ報告書を作り、夏休み中に共有をします。

私も報告書を作ります。

今後の実践に生かせることを期待しています。