学校日記

国府津小・中合同児童・生徒指導研修講座

公開日
2024/08/27
更新日
2024/08/27

できごと

27日(火)、国府津中学校で「小・中合同児童・生徒指導研修講座」が開催されました。

1小1中の国府津地区では、毎年、この時期に児童・生徒指導研修講座を合同で開いています。

今年度は、東京学芸大学名誉教授の小林正幸先生をお招きしてお話を伺いました。

テーマは、「児童・生徒が安心して学校生活を送るための教師の関わり方」です。


コロナ禍の3年間で激増しているといわれている不登校。

コロナ禍で子供たちが受けたストレスと不登校との因果関係を紐解きます。

コロナ禍で必要な心のケア…「他者を恐がる感覚」の克服が、今、必要なことだそうです。

「心の好調」を保障することが、「思い通りに動ける!」という思いにつながります。

「心が不調」だと、「仲良くしたいのにイライラしてけんかに…」「元気に過ごしたいのに不安だと調子悪くなってしまう」「勉強ができるようになりたいのにやる気が出てこない」「学校に行かなきゃと思うのに学校はなんだか嫌だ。行くことができない」という状況に陥ります。

「自己制御感をもつことができる」「安心して楽しく過ごすことができる」「人とつながる心地よさ」「笑顔・勇気・元気が出る」といった子供の居場所作りが欠かせません。

主体的な選択による挑戦が、「心の好調」に向かう光明になるそうです。


まず必要なのは、「居心地のよい環境」。

その環境になじんでいるか、自由に話せる雰囲気があるか、その環境でゆったりしていられるか、自分は幸せであると感じられるか、助け合っているか、自分が認められているか、楽にいられるか、自分は受け入れられているか、安心していられるか…など。


次に必要なのは、「保護者・支援者(教師)が居心地のよい環境であること」。

支援者自身が安心していると子供に安全を与えられます。

「自分を責めない⇒自分はよくやった」「子供を責めない⇒それでよい」「不安な感情・過剰な願いに圧倒されない」など。


さらに、必要なのは「感情を大切にする人がいること」だそうです。

感情を言語化し、受け入れる(受容)。

要求を受け止める(ただし、許容ではない)。


最後に、教師(支援者)と保護者に求められる5つの関わりを教えていただきました。

「1 自由に話をしやすいような雰囲気にしてくれる」

「2 何かが少しできるようになったり、わかるようになったりしたら、喜んでほめてくれる」

「3 何かをしようとするとき、いろいろなやり方を示して、選ばせてくれる」

「4 自分の気持ちを伝えようとするとき、自分の気持ちを確かめながら気持ちを聞いてくれる」

「5 自分ではできないことを『できない』と言っても、それを受け止めてくれるので、楽に言える」


小・中共通理解のもと、国府津の子たちにとって居心地のよい場所が作れるよう努めていきたいと思います。