学校日記

「関わる力」を育てたい(校長室から)

公開日
2024/10/25
更新日
2024/10/25

できごと

いよいよ明日26日(土)はスポーツフェスティバル当日です。これまで限られた時間ではありましたが、子ども達も大人も、それぞれに自分のめあてに向かって頑張ってきました。天気が心配ではありますが、雨の確率が下がってきているので、何とか実施できるのではないかと願っています。


さて、今回は、スポーツフェスティバルに向けての教員の思いを、ある学級の学級便りから紹介させていただきます。ダンスリーダーさん達が中心となったクラスダンスづくりについてのことです。

(前略)特に今回の取り組みで身につけさせたい力は、その中の“関わる力”です。

まずは、この取り組みのねらいがダンスの技能を身につけることではなく、関わる力を身につけることであることをお伝えします。(ダンスの技能ももちろん大事ですが、技能を身につけることが1番のねらいではないということです。)

次に“社会力”“関わる力”の重要性についてです。人は社会と関わることで生き、生かされています。わたしたちの生活は、社会にいる誰かの仕事によって支えられていると同時に、自分の仕事が社会にいる誰かの生活を支えています。社会を構成する一人ひとりの社会貢献によって、お互いの生活が成り立っています。このように、社会と関わる力は、これからの人生において非常に重要です。

それでは、充実した人生を送るためにどのように社会と関わっていけばよいかを考えてみましょう。自分が得意なことを生かして、社会と関わっていくことができれば、楽しさとやりがいが得られ、充実した人生を送れると思いませんか?

今回の取り組みは、このような考えをもとにしています。つまり“ダンスが得意な子”がダンスを通じて学級(社会)に関わり“よりよい学級(社会)を創ることに貢献”する、ということに取り組んでいるのです。

さて、このような考えをもとにした取り組みですが、慣れていない子は難しさを感じることがあります。難しさを感じる理由は、あらかじめ用意された“正解”というものがないからであり、あらかじめ用意された“正解”を見つけるという感覚で取り組みを進めるとうまくいかないことが多いからです。この取り組みで重要なのは“どのように進めればよいかを話し合い、計画し、自分たちの力で実行していく”ということです。“正解”というものをあえて挙げるとするならば“自分と相手の関係・関わりを、話し合うことを通じて調整し、よりよいクラスダンスと学級を創ること”が正解です。

しかし、これがなかなか難しいです。ですから、リーダーには「人は自分の言うことを聞いてくれないもの、思うよう動いてくれないものだと思って取り組む」「一生懸命考え、伝えたとしても反対されたり、批判されたりすることもある」ことをあらかじめ伝えてあります。リーダーにとっては、ちょっと厳しい試練(?)かもしれませんが、ちょっとの厳しさが成長のためには必要なのです。そしてダンスリーダーたちは現在、想像以上の力を発揮して、思い通りに進まないという試練を協力して乗り越えようとしています。一生懸命まわりの友だちと関わり、よりよいクラスダンスを創ろうとしている姿はとても素晴らしいです。(後略)

P.S. 先ほど、リーダーがクラスダンスの隊形を考えているか不安だったので聞いてみると、驚くほどこだわりがつまった考えを話してくれ、感動しました!任せて本当によかったと思います!


たまたま担任が学級だよりの内容を子ども達に話しているところの様子を見ることができました。少し内容が難しいところがありましたので、担任は補足をしながら、思いを語っていました。子ども達が内容をすべて理解できたかどうかはわかりませんが、たとえ難しい内容であっても、表現等を工夫しながら、教員自身の考えを語ることはとても大切だと私は思っています。