4年生 みんなに優しくして、みんなと遊びたい ~4年1組学級通信から~
- 公開日
- 2025/02/07
- 更新日
- 2025/02/07
4年
道徳の教科書に「神戸のふっこうは僕らの手で」という話(資料)があります。
阪神淡路大震災について書かれた内容です。
先月、石川県能登半島沖地震を経験した先生方から直接、お話を聞く機会があったので、そこで聞いた話やいただいた資料を、この道徳の話(資料)の内容と併せて子どもたちに紹介しました。
ある先生の勤めている学校は全校児童が50名に満たない学校でした。
そこで通っている9割の子どもの家が半壊、または全壊したそうです。
水、電気、電波がストップし、唯一通っていた公衆電話も震災の次の日に回線がパンクして使えなかったそうです。
孤立した集落にはヘリコプターで最低限の物資が届けられたものの、緊急搬送で誰を乗せるのかといった状況にもなったそうです。
周りは倒壊しても、とりあえず学校は倒れずにある。
知った顔を見ただけで安心したということでした。
その先生は子どもたちの状況の把握のために避難所を見て回ったそうですが、自分は無事で申し訳ない気持ちだったそうです。
(自分の家は幸いにも壊れなかったがそれが逆に心苦しかった。)
「自分一人では寂しいけど友だちに会いたい。」
といった子どもの声や
「できることをやることで前を進める。絶対に諦めませんから。」
という地域の方の声を聞いて元気をもらったこと。
中学生や高校生、不登校気味だった子などが段ボールベッドを作ったり、仕事でご飯が食べられない大人に配食に行ったりと、率先して動いてくれたことで勇気づけられたことなどを教えてくれました。
「地震から1年経って子どもたちが感じていること」をまとめた資料の読み聞かせをしました。
災害の学習をしたことで
「できるだけ災害を身近に考えて備えよう。」
「今あることの大切にしよう。」
と考えてきた子どもたちでしたが、今回、改めていつも感じている当たり前のことは当たり前ではないことを実感したようでした。
子どもたちの感想の一部を紹介します。
【感想の一部】
・いつも一緒にいる人が急にいなくなったら悲しいし、聞いているだけで悲しかった。
・改めて地震は人が亡くなったり、家がなくなったり誰かに会えなくなったり悲しい思いをするんだなと気づいた。
・中高生たちがすごく活躍していてすごいなと思った。また、ボランティアの人が地震があったところへ行って助けていてすごいなと思った。
・中高生や自衛隊の人が助けたりして優しかったと聞いたから、ぼくも災害が起きたら人を助けてすこしでも早く復興させたいという気持ちになった。
・誰かが悲しんでいたら励ましてあげたいと思った。
・たくさんの友達と離れ離れになるのは私も嫌だなと思った。もし、災害が起きたら小さい子たちが喜んでくれるような遊びをしてあげたり、ケンカにならないように食べ物をわけてあげたりしたい。
・みんなに優しくして、みんなと遊びたい。
・幼馴染が卒業式のときだけでも帰ってきて一緒に卒業できたのはよかったと思う。
・地震が起きたところがここから離れていたとしても他人事にするのは本当によくないと改めて思った。
以前の道徳で「学校(みんな)のためにできること」を考えたことがありました。
それをきっかけにして、最近までほぼ毎日、帰りの会の後にみんなの机と椅子を揃えて、帰っていく子たちがいます。
別に自分がやったとアピールしたり自慢したりすることもなく、みんなのためにやりたいことを友だち同士で声をかけ、支えあいながら続けています。
私はそんなことを考えられる気持ちとその子たちの関係性が微笑ましく、そしてとても嬉しく思っています。