学校日記

【校長のつぶやき】「大人動かせ 難度高くても」(令和5年8月21日・月)

公開日
2023/08/22
更新日
2023/08/22

校長のつぶやき

 8月21日付の朝日新聞夕刊の1面に「大人動かせ 難度高くても」という見出しに興味をもち、読み進めました。
 東京五輪で正式種目となった「スケートボード」に自由に乗れる場所が全国的に少ないことから、スケートボードに取り組む子供たちが中心となって、各地で署名運動などを始めたという記事です。市長に要望書を書き、何度も頼み続けて会うことができたという少年、スケボーのイメージを変えるために、住民たちが企画する月1回の清掃活動に参加する少年の話も掲載されていました。要望を実現できた例もあれば、なかなか難しいという状況もあるようです。
 ある署名サイトに「子どもがあそぶばしょのことをきめるときは、子どものいけんもきいてください。」と訴えた当時小学校1年生だった少年。その少年は今、5年生になり、次のように語っていました。「大人に対して子どもの意見を聞いてほしいと言うこと、大人の意見も教えてほしいと言うこと、そうやって話し合いをすることが大事です。」
 私も同感です。

 私は、教師という仕事に就いてから、このような思いをもてる子、このような活動ができる子を育てたいなと、常々思っています。担任の時は、社会科や総合的な学習の時間などを中心に、このような活動に取り組んできました。
 自分たちの思いや夢を実現させたるためにはどうしたらいいか…この自己実現こそが、学習の本来の目的だと言ってもいいかもしれません。
 もちろん、その「思い」が「実現させることに値するかどうか」の吟味も必要でしょう。周囲の子たちの意見交流も欠かせません。そして、一人だけの力ではなく、賛同してくれる仲間の協力が必要だということもあるでしょう。自分の「思い」を通すことで、マイナスの思いを抱く立場の人もいるでしょう。その人たちのことも考える必要があります。簡単なことではないかもしれませんが、目の前の「思い」や「夢」の実現、場合によっては「問題」の解決に向けて、主体的に動ける子、大人に対しても働きかけができる子…国府津の子にも期待しています。先生に言われたから動くのではなくて、できれば、自分の意思で。
 すでに、「校長先生、〜をしてもいいですか。」と尋ねにくる子もいます。必ずしも「OK」を出すとは限りませんが、実現に向けて一緒に考える覚悟はできていますよ。できれば、校内だけに収まらず、社会にも働きかけるようなダイナミックな活動もできたら素敵ですね。