学校日記

人として大切なもの(校長室から・2年)

公開日
2025/11/05
更新日
2025/11/05

できごと

2年生の国語では、アーノルド・ローベル作の「お手紙」を教材に、場面の様子に着目して登場人物の行動などを具体的に想像することを目標の一つに学習に取り組んでいます。

今日は最後の場面の学習でした。お手紙が来るのを待っている2人の気持ちや様子について考えました。「どうしてがまくんとかえるくんは、幸せな気持ちでお手紙を待つことができたのか」が課題です。

昨年度も「お手紙」というお話の素晴らしさについてお伝えさせていただいたのですが、今年度も2年生の学習を参観して、改めてこのお話のもつ良さを感じました。子ども達は「この場面でこうだったよね・・。だから・・」などと、これまで学習してきたことをふまえながら、お手紙をまつ2人の気持ちを考えていました。初めは「(自分に届くであろうお手紙を待っている。しかも初めてもらうお手紙)がまくんのことならわかるけど、かえるくんのことはわからないなぁ」と言っている子もいました。どちらかと言うとがまくんの方が感情移入しやすいのかもしれません。がまくんの気持ちを考えながら、学習の最後には、なぜかえるくんも幸せな気持ちだったのか、についても話が広がっていきました。

「だんだんに、2人は同じ気持ちになったんだと思う。がまくんがうれしいことが、かえるくんもうれしいんだと思う。」「友達がうれしいと、自分もうれしくなる。2人は友達だから。」という発言が出てきました。そこで担任が「みんなもそんな気持ちになったことある?」と聞いてみましたところ、「もちろんだよ」と多くの子が答えていました。「お家の人もきっとそうだよ」と言う子もいました。「がまくんがうれしいと自分もうれしい」「がまくんが悲しいと自分も悲しい」そう思えるかえるくんは、人として本当に大切なものをもっていると思います。もちろん、子ども達も。それを言語化し、自分でも認識できるようにする。国語の学習ではありますが、それが物語を学ぶ意味の一つでもあると思います。

ちなみに、学習の最後に、子ども達は、がまくん、もしくはかえるくんにお手紙を書いたのですが、そのお手紙の台紙はスポーツフェスティバルの学年種目で使った「お手紙」でした!学習が終わってから「これを運んだんだよ」「落とさずに運べたよ」と、嬉しそうに話してくれました。