4年生 全員が満足するって難しい・・・ 【4年1組】
- 公開日
- 2023/10/02
- 更新日
- 2023/10/02
4年
運動会のダンスの練習をしています。演技の途中でグループごとに移動し、踊る場面があります。
そのためのグループ決めを子ども達自身に決めてもらいました。
その際、私が伝えたのは次の3つです。
1 5年生での宿泊学習や6年生での修学旅行などグループを作る機会がある。そうした時に先生が決めるのではなくて、少しでも上手にみんなが納得できるグループを自分達で組めるようにチャレンジしてみようと思う。うまくいかない所もあるかもしれないけれど、今後のためのいい経験にしてほしい。
2 「私が我慢すれば、みんなが満足する」と思わせる。誰かが犠牲になる決め方にはならないようにしよう。
3 「自分たちはもう組んだから終わり。」と考えず、全員が決まるまでは、あくまで仮決まりであって、最後まできちんと考えましょう。
まずは、男子は男子、女子は女子でグループを組んでいきました。
そして段々と組む人が増えていくものの組めていない人たちの中で軋轢が生まれているようでした。
一生懸命に話し合っている子たちがいる一方で、状態は膠着し、時間がただただ過ぎていきました。
「グループ決めと言われて、組みたい人と組むことに頭が行っているようですが、本当にこの組み合わせでそれぞれのグループが踊りを踊れるようになると思って組んでいるんですか。自分のことしか見えていない人もいるんじゃないですか。全部のグループを見ながら、もう1回考えてごらん。」
と私が話すと、子ども達の中でガチンとスイッチが入ったように感じました。
子ども達同士で、
「○○さんは、ダンス、今のところ、あんまりだから、ダンスリーダーの○○さんと一緒にするか、それともダンスリーダーじゃないけど、△△さんとなら一緒にやればきっと上手になれるから…。」
「まず、踊りで自分が苦手な所ってある?もしあるんなら、その内容に合わせて組む人を…」
という声が聞こえたり、
「ねえ、□□ちゃん、大丈夫?無理してない?またみんなで考えるから遠慮しないで言って。ホントに大丈夫?」
という確認の声が聞こえたり、今までとは違う自主的に何とかしようという姿を沢山の子が見せてくれて、私はかなり感動していました。
(決まる前に泣いていると、仮で決めている所を考えなおしにくくなりそうだったので気持ちを押さえましたが…。)
年度はじめにお伝えしたチームの発達段階の「混乱期」に現れる、「それぞれの我が表出してぶつかる」という所から「このままじゃ埒が明かないよね」と次のステップへと進んでいく過程がまさに目の前で起こっているなと思いました。
全員が満足…は難しかったものの、ある程度の納得のいくグループが決まったようです。
「ちょっと譲りすぎちゃったな」という人もいれば、「今回、かなり譲ってもらっちゃったから、次は譲りたいな」という人もいました。
日常生活での様々な協力場面の中で、全員が満足するための力を蓄えていってほしいなと思いました。
ポイントは“you(あなた)は”ではなく“we(私たち)は”だと思います。
少しずつこうした考え方で動ける子が出てきたように感じます。
4年1組担任より