6年生 国語 宮沢賢治「やまなし」の世界へ
- 公開日
- 2025/09/26
- 更新日
- 2025/09/26
6年
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9月26日(金)
6年2組における国語の学習の様子です。
6年2組では、国語の授業で宮沢賢治さんの名作「やまなし」に取り組んでいます。
まずは物語「やまなし」そのものにじっくりと向き合い、そこから賢治さんの世界観や人生観にも触れていこうしています。
さらに、今後は、教科書資料「イーハトーブの夢」を後から、あるいは並行して読み進めていくことで、作品世界への理解をさらに深めていこうという流れのようです。
この日の授業では、前時までに抱いた感想をもとに、個々が抱いた「どうして?」「なぜ?」という疑問を、みんなで共有していくような時間でした。
「クラムボンって何?」
「やまなしって題名なのに、1回しか出てこないのはなぜ?」
「幻灯ってどういう意味?」
「この表現、ちょっと変わってるけど、どうしてこう書いたんだろう?」
など、子どもたちの素朴な疑問が次々と飛び出し、黒板はあっという間に文字で埋め尽くされました。
教室には、男女問わず自由に意見を交わす姿があり、心理的安全性がしっかりと担保された、安心して発言できる雰囲気が感じられます。
友達の言葉に刺激を受けながら、自分の考えを深めていこうとする姿があちこちに見られました。
こうした姿を見ていると、かつて多くの学校を訪問していたころに出会った、ある学級の子どもたちのことを思い出します。
その授業では、「クラムボンって、もしかして“希望”のことじゃない?」とつぶやいた子がいました。
すると隣の子が、「えっ、じゃあ“笑った”っていうのは、希望が生まれたってこと?」と返したのです。
物語の言葉にじっくり浸りながら、仲間とともに意味を探っていくその姿が印象に残っています。
下中小の6年生、そして、6年2組の子どもたちにも、あのときの学級に近い雰囲気があります。
日常的に学習に素直に入り込み、仲間とともに問いを深めていこうとする空気が、教室全体に漂っています。
これから、見出した疑問がさらに焦点化され、本文の読み深めや仲間との対話を通して、「あっ!そうか!」という気付きが生まれてくることでしょう。
そんな瞬間に立ち会えることを、思わず期待してしまいます。
この単元では、「宮沢賢治さんの作品の世界を全校に広めよう」という大きなめあてを掲げています。
教師が決めたというよりも、6年2組の子ども同士で共通理解を図っていった大きなめあてのようです。
今後、各クラスへの紹介や、図書室への掲示など、子どもたち自身が選んだ方法でその世界を広げていく計画もあるようで楽しみです。
6年2組の本単元における学びの旅は、まだ始まったばかり。
これからどう展開していくのでしょうか。