学校日記

【校長のつぶやき】総合的な学習の時間から得られるもの(令和5年9月11日・月)

公開日
2023/09/11
更新日
2023/09/11

校長のつぶやき

 8日(金)、総合的な学習の時間の一環で校外学習に出ていた4年の担任が、帰校して私の顔を見た途端、やや興奮気味に「校長先生、実際に駅に行って駅員さんの話を伺って、初めて知ったことがたくさんありました!」と話しかけてくれました。
 何気なく見かけている券売機にも、弱視の方のための工夫がたくさんあること、そのほか、ホームに行くまでエレベーターや手すりなど、いろいろなところにも工夫がなされていること、そして、何よりも、それらを熱心に教えてくださった駅員さんの熱意に感動したことを、私にも熱く語っていました。「写真もたくさん撮ってきました!」
 これだけ担任が感激しているのですから、子供たちも多くの学びとともに駅員さんの思いを感じ取っているのではないでしょうか?
 「自分たちが知らない世界や仕事に触れ、その世界・仕事に携わる方の思いとともに様々な工夫にも触れることができる。」そこに、感激や感動などの情感も抱き、それらの思いや経験とともに知識・技能は自分の中に認識として位置づきます。特に、人と直接コミュニケーションをとったり、自分自身が体験したことは、書物やインターネットから机上で得られるものとは比べ物にならないほど、貴重な経験となっていきます。その際、問題意識をもって調べたこと、自分なりに考えをもって確かめようとしたことは、さらに価値のある学び、有意義な経験となるでしょう。もし、納得のいかないことがあれば、さらに追究しようとする姿勢、友達と意見交換をしながら自分自身の考えや場合によっては生き方を見つめ直す姿勢は、生きていくうえでも必要な力です。そういう子を育てたいですね。

 実は、この「鉄道グループ」が校外学習に出ている間、校内で残って学習していた4年生のグループのうち、「道路グループ」が校長室に来て、「学区の道路を回って、障がい者のための設備にどんなものがあるのか、どんな工夫があるのかを確かめたいのですが、校外学習に行ってもいいでしょうか?」と尋ねに来ました。どうやら、ルートや確かめたいことも話し合って決めたようです。「安全のために、担任の先生には事前に下見に行ってもらい、きちんと届を出してもらいますが、皆さんも十分に安全に気を付けるように。」ということに加え、「ただ単に調べて、『こんな工夫があるんだ。すごいな。』と感心して、まとめて終わりではなく、いろいろな障がい者の立場になって、設備は十分か、不足しているとしたらどんなものをどこにつけたらいいか、道路を管理している人に提案するくらいのつもりで行ってほしい。」ということも話しました。「わかりました。」と元気な返事が返ってきましたが、さて、どんな校外学習になるでしょう。
 4年生の学びに期待しています。