学校日記

国府津学区 小・中合同児童・生徒指導研修会

公開日
2025/08/27
更新日
2025/08/27

できごと

27日(水)の午前、国府津中学校でこの時期恒例の「小・中合同児童指導研修会」が開催されました。

今年度は、川崎市立橘高等学校の西垂水栄作副校長先生をお招きしてお話を伺いました。

テーマは、「教科指導・生徒指導に関する実践的な取組や考え方等について~教えるから引き出すへ~」です。

西垂水先生は、バスケットボールの指導者でもあり、県指導者養成部会長や国体成年女子監督、高体連強化委員長などを経験され、2025年度国民スポーツ大会成年女子県代表監督でもいらっしゃいます。

そのようなご経験を踏まえ、今回は「コーチング」の視点からご講話をいただきました。


アイスブレイキング的に国府津小・国府津中の教職員間で自己紹介からスタート。

3分間で互いの氏名、好きな食べ物2つ、最近興味があることなどを話していきます。

3分後、一度着席したのちに、再度、自己紹介をし合った相手を見つけ、相手の氏名をはじめ自己紹介し合った内容を「あなたは○○さんで、~ですよね。」と確認していきます。

覚えていそうで意外と覚えていなかったり、結構、覚えていたり…。

ここで、言われなくてもメモを持ち出す方も…。

これが「コーチング」の一つで、言われたからメモを持つのではなく、必要感を感じ、自分で考えてメモを持ち出すように仕向けられたのです。


「プレーヤーズ・センタード・コーチング」…プレーヤーの学びに対する主体的な取り組みを支援していくコーチング…この「プレーヤー」を「児童・生徒」に置き換えて、学びを考えていきます。

考えさせるためには、どのような仕掛けを作ればいいかということを考えるのです。


コーチングにおける3つのポイント

①指導実践【セッションプラン】(ゴール設定と振り返り)

②感情のコントロール(感情抑制の自己制御法)

③子供との対話(問いかけ方)


今日は、③の「子供との対話」に視点を当て、児童・生徒理解につながるコミュニケーションスキルについて学びました。


学びの3原則として、「InputよりOutput」「予習より復習」「成功体験より失敗体験」が挙げられます。

教師が一方的に話をする講義型の授業より、子供たちが話したり書いたり体験したり、さらに他の人に教えたり…といったいわゆる「アクティブラーニング」の方が学習定着率が高くなります。

また、予習も大事ですが、反復学習をすることで定着率が高くなることも証明されています。


教師が教え込むのではなく、子供たちから引き出すためのコミュニケーションが大切。

そのためには、相手の気持ちになって会話をすること、会話のキャッチボールが大切です。

実際に小・中学校の教員もコミュニケーションスキルの習得に向けて、2人組を作り、実践してみました。

「傾聴」「うなずく」「オウム返し」「明るい話には生き生きと、寂しい話にはテンションを落として反応」…いろいろなスキルを取り入れながら会話のやり取りをすることで、実感を得ながらコミュニケーションスキルを学びました。

「クローズドクエスチョン」(「はい」「いいえ」で完結する単調や会話)と「オープンクエスチョン」(5W1Hを使い、相手がいろいろと話しやすい質問)の違いも意識しました。

(最新のコーチングでは、正論ハラスメントにつながることもあるので、「Why(なぜ)」をなるべく使わないようしているそうです。)


ワークショップを通して、楽しく和気あいあいとした雰囲気で実際に体験しながら、子供たちの考えや思いを引き出すことにつながるコミュニケーションスキルを学ばせていただきました。

小・中で共通理解をした上で、教科指導や児童・生徒指導に生かしていきたいと思います。