学校日記

「ぼくのブック・ウーマン」(校長室から)

公開日
2024/10/18
更新日
2024/10/21

できごと

以前の学校HPでもお知らせしましたが、校内研究の一環として、6年生の3学級が国語の学習を公開し、その後、高学年の担任や専科担当の教員がその学習について、良かったところや改善するともっとよいことなどについて協議をしました。私たち教員はこうした機会を通じて、自分自身の授業の改善に努めています。

さて、6年生の国語では「ぼくのブック・ウーマン」という教材文を読み、学級で問いを立てて、その問いについて話し合う活動をしました。この物語の主人公であるカルという少年は、ブック・ウーマンに出会ったことで、本の世界への扉を開けることになるのですが、6年生は、誰かの心を動かすことができるような「何か」を紹介する活動を、単元の後半に設定していました。

この日参観したクラスでは、本はもちろんのこと、文房具、ダンス、旅行など、様々な自分のお勧めを紹介するパンフレットを作っていました。学習では、自分が作ったパンフレットをお互いに読み合い、表現を工夫している点などについてコメントを送りあいました。「〇〇さん(くん)一緒にやろう」と進んで友達に声をかけている子が多いことが印象に残りました。しかしながら1対1で取り組んでいるので、声をかけても上手く都合が合わないこともあります。その時に「今、〇〇さん(くん)とやっているから、ちょっと待って」と上手に断っている子がいました。こうした待ち時間や、断る必要がないように活動を設定することも出来たとは思うのですが、世の中にはこうして都合があわないこともたくさんあるのだから、適切な言い方で断る、そしてそれを受け入れて次に進むという経験を積み重ねることも、今の子ども達にとっては必要なことなのかもしれないなぁと思いながら学習の様子を見ていました。時には失敗することもあるのでしょうけれど、小さく失敗しながら、子ども達は成長していくものだと思っています。

この物語の絵本が本校の図書室にもありました。巻末には著者のあとがきがありますので、それも併せて読んでみると物語への理解が深まると思います。

「ぼくのブック・ウーマン」さえら書房

作:ヘザー・ヘンソン 絵:デイビッド・スモール 訳:藤原宏之