7/16 家族のためにがんばること
- 公開日
- 2021/07/16
- 更新日
- 2021/07/16
校長室から
梅雨明けが待ち遠しい今日この頃です。朝、出勤するときに天気雨が降っていました。西の空を見るときれいな虹が架かっていました。何かいいことあるといいなと思いながら学校へと向かいました。
消毒を済ませてすぐに2年生の教室へ道徳の授業を見に行きました。今日の学習は家族や日頃お世話になっている人への感謝の気持ちを育むことです。まずはじめに、家族への不満について子どもたちは「うるさいこと」「手伝いがいや」「けんかになりうざい」など口々に話していました。そういったことがいやな気持ちとして残っているようです。その後、教科書に出ている「おふろプール」という物語を読みました。担任が読み聞かせます。子どもたちは指で文を追いながら聞いています。
この物語は、けんた君という男の子がお母さんとプールに行く約束をします。しかし、お母さんは近所の人の引っ越しの手伝いを頼まれてしまいます。急いで戻るからといいながらも戻ってくることができません。けんた君は約束したのにと怒って庭でボールを思い切り蹴ります。それを見ていた隣のおばあさんが「上手になったね。小さい頃からお母さんとよく一緒にボール蹴りしていたもんね。」と声をかけます。ボールは自転車のそばに転がります。けんたはその自転車を見て保育園に送ってもらったことやお迎えが遅くなったときにお母さんがいつまでも一緒に遊んでくれたことなどを思い出します。けんた君はお母さんが疲れて返ってくることがわかるので、洗濯物をたたみ、お風呂にお湯をはっておきます。家に戻ったお母さんは、とても喜び一緒にお風呂に入ります。お風呂のプールです。
子どもたちは、けんた君の気持ちの変化を自分に照らし合わせて考えます。「これからはお手伝いをしたい」「お風呂を洗ったりしたい」「いらいらしないように気をつけたい」「やさしい言葉で話したい」「一人で勉強できるようにしたい」「買い物の手伝いをしたい」など、家族やお世話になっている人のために自分ができることを考えました。
道徳の授業は、物語や出来事などを資料として自分のことを振り返り内省することが大切です。どのように子どもたちの気持ちを揺さぶり、変化を起こさせるかです。単にお話をなぞっただけでは本当の感謝の気持ちはうまれません。自身の今までの経験や家族との関わりを改めて思いだし、触れることで気持ちの変化が起こるのかなと思います。これからも心を揺さぶり響かせる授業が展開できるよう、全職員で授業のあり方を考えていきます。