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4年生 国語 「役割を意識しながら話し合おう」 ~校内研究・子ども一人一人の学びへ~

公開日
2025/11/19
更新日
2025/11/19

校長室から

11月14日(金)


校内研究全体会を行いました。

まずは5時間目、基本的には全ての教員が4年2組の教室に集まり、国語科「役割を意識しながら話し合おう」の授業を参観・観察しました。


この時間に何をするのかがよく分かっているようで、議長団を担う子どもたちが前に出て、子どもによる子ども同士の話し合い活動が始まりました。


題材は、子どもたちが心待ちにしている12月の校外学習。

この時間までに話し合ってきた「どんな力を身につけたいか」という内容を受けて、「どのような活動を行っていきたいか」について、子どもたちが自分の考えを持ち寄り、互いの意見を聞きながら協議していく場面でした。


話し合いの途中では、自然に

「でもね…」

「考えようによってはさ…」

といった言葉が飛び交う場面もあり、子どもたちがその場で真剣に考え、思いを伝えようとしている様子が伝わってきます。


司会役、記録役(黒板にまとめていく役)が手際よく進めたり分かりやすく書き表したりしていることに驚くとともに、ここには、これまでの積み上げの姿があります。


より円滑なコミュニケーションを図るため、司会と発言者をつなぐ『伝え人』という役の子が意欲的に活動していましたが、子どもたち同士の中から設けたそうです。


教師は、あえてできるだけ登場しないよう心がけているようでしたが、必要な場面では視点を示したり掲示物を確認したりして、話し合いが整理されるように関わっていました。


そのことで、子どもたちの議論が焦点化し、次の活動へとつながります。


子どものノートには担任からのコメントが丁寧に書かれており、考えを深める問いかけや共感的な言葉、次の活動に向けて励ます内容なども見られるなど、自信をもって前向きに取り組むための拠りどころとなっているようでした。


これまで運動会のスローガン決めなどで、納得がいくまで話し合う経験を積んできた子どもたちには、自信や意欲が育ってきていますが、今回の授業でも、自分の考えを出し合い、友達と共有しながら深めていく姿が見られました。


また、自分の意見を言葉や文字にして表すこと、少しでも言葉にして表現(アウトプット)してみること、そして友達の考えを聞いて受け止めることが、学びを広げる大事な営みであることを改めて感じました。



放課後の研究協議では、授業で見られた子どもの姿を中心に意見交換が行われました。


この日の全体会は、早稲田大学名誉教授の先生ではなく、市教育委員会の指導主事から指導・助言をいただきました。

来校された指導主事は本校の研究に関わって3年目ですので、継続的な視点で、例えば、教師の姿勢や変化等についても的確な指摘や価値づけがあるなど、協議は充実したものとなりました。


授業者・担任の振り返りのひとつに、

「この日の授業までの話し合いもすっごく面白くって…」

というものがありましたが、日々悩みながら実践している一方で、子どもたちと一緒に単元を楽しみながら進めていることが、ものすごく伝わってきました。


授業者と子どもたちが共に創り上げたこの日の学びは、私たち参加者にとっても大きな示唆を与えてくれるものでした。


「子どもって、やっぱりすごいよね…。」

「こんな風に物事を多面的・多角的に考えたり捉えたりしているだな…。」

と、子どものみとりの中に授業づくりのヒントがあることを、そして、教師自身が謙虚にみとっていくことが重要であることを改めて感じる時間となりました。


今後も研究を重ね、何より子どもたち一人一人の学びを大事にしながら、よりよい授業づくりに努めてまいります。