学校日記

図書室だより2021 〜その2〜

公開日
2021/05/07
更新日
2021/05/07

お知らせ

「神剣 人斬り彦斎」
(葉室麟 著 角川春樹事務所)

 「るろうに剣心」最終章の映画の上映が1年遅れでようやく始まりました。コミックを読み、剣心をはじめ幕末に生きる男性たちの生きざまに心をゆさぶられた人も多いのではないかと思います。この主人公の剣心は、実在の人物がモデルとなっていることを知っていますか。
 剣心のモデルは河上彦斎(かわかみ げんさい)といい、幕末に生きた尊王(そんのう)攘夷(じょうい)派の武士。彦斎をはじめ田中新兵衛、岡田以蔵、中村半次郎の4人を当時の世間は『幕末の四大人斬り』として恐れていました。人斬り彦斎という異名をつけられていただけに、どれほどの人を手にかけたのか…と思いきや、実際には佐久間象山に対する人斬りの記録1件しか残されていないそうです。 
 この小説では彦斎の熾烈(しれつ)な一生が壮大なスケールで描かれ、歴史小説特有のやや難解な表現もありますが、吉田松陰や桂小五郎などのおなじみの人物も出てくるので読みずらくはないと思います。剣心が好き、歴史が好きという人、ぜひチャレンジを!