潮風ニュース187号より「夏休みは成長の機会。非認知能力を高める経験を!」
- 公開日
- 2023/07/27
- 更新日
- 2023/07/27
校長室から
学級担任をしていたころから、長期休業前に必ず保護者の方にお願いしていたことがあります。それは子ども達に「家の仕事」をさせてほしいということで立場が変わった今でも変わりません。片浦小の子ども達にも、一人一人が家族の一員としての役割や責任を自覚しながら取り組んでほしいと思っています。
子どもに家の仕事を任せるのは、時に覚悟がいるものだと思います。事前の準備や事後のフォローが必要で、お家の方にとっては「私がやってしまったほうが早い!」「任せる余裕がない!」と思われることも度々かもしれません。それでも子ども達に家の仕事をさせてほしいと思うのは、家での仕事をとおして、家族から認められたり、やり遂げる達成感を味わったりできるからです。それは、子ども達の自己効力感や自己有用感を育むことにつながるからです。
自己効力感は、人が行動や成果を求められる状況において「自分は必要な行動をとって、結果を出せる」と考えられる力を言います。自己効力感が高い人の特徴には、
・新しいことに積極的に挑戦する
・実行に移すまでが早い
・ミスをしても過度に落ち込まない
・できない理由より、どうすればできるかを考える
・周りから学ぶ姿勢を常に持っている
などが挙げられています。
また、夏休みは自分の興味・関心にじっくり向き合う時間があります。「なぜだろう?」「不思議だなぁ」という気づきや「やってみたい」という願いは、知的好奇心や発想力・想像力、学習意欲につながっていきます。特別な体験は難しくても、日頃から周囲の大人が「なぜだと思う?」と働きかけていくことで、そうした気づきを促すことができます。この夏休み、興味・関心が生まれたら「やってみたら?」「調べてみたら?」「話を聞かせて!」と、子ども達の背中を押してほしいと思います。