1年生にも野菜を分けてあげよう
- 公開日
- 2025/02/16
- 更新日
- 2025/02/16
校長室から
3年生が金管バンド活動を始めたので、今の時期、農園活動は1・2年生で行っています。
ある日、職員室前の廊下から何やら声が聞こえてきました。2年生が農園へ行ってきたようです。
「ねえ、みんなちょっと集まって!」
「今日とれた野菜は1年生にも分けてあげようと思うけどどうですか?」
「いいよ!」
ある子が声をかけるとみんなが笑顔で賛成しました。手にはカリフラワー、ブロッコリー、ほうれん草を持っています。
「新聞紙とテープがいるよね。」
「どこにあるかな。借りてくるよ。」
事務室や職員室へ声をかけに行く子がいました。
「ねえ、ちょっと待って。これ少ないんじゃない?」
「そうだね、じゃあ、これをこっちへ入れようか。」
新聞紙を丸めようとした手をとめて、カリフラワーを他の新聞紙の上へ移動させる子がいました。
野菜を新聞紙の上に分けていく子、新聞紙をくるんでテープでとめる子、廊下に落ちた土をほうきで集める子など、様々な作業が廊下のあちこちで行われています。「私がやる」「ぼくも」と同じ作業に集中したり、「ぼくが先にやるって言ったんだよ」と取り合いになったりするのではなく、1年生に野菜を分けるために必要な仕事を考え、自然に役割分担がされて作業が進んでいく様子に感心しました。
そして、職員室前であり授業中であることも意識しているのでしょう。穏やかに控えめな声でやりとりをしていました。3年生になり、新しい1年生が入っても農園活動のリーダーとして立派に役割を果たしていけるだろうと頼もしさを感じました。
最後に校長室にも「今日とれた野菜をどうぞ」と全員で届けてくれました。うれしくてあまくておいしい野菜でした。
後日、2年生の教室に「おいしかったよ」とお礼の手紙を届けにいくと、にこにこした顔で「どういたしまして」と言葉が返ってきました。
素敵な笑顔と気持ちのよい言葉にいつもいつも心があたたかくなっています。