「カシオペア」廃止の報に接して
- 公開日
- 2015/09/16
- 更新日
- 2015/09/16
校長
「カシオペア」廃止の報に接して
8月に「北斗星」が最終運転となり、これでブルトレが全国から姿を消したとお話ししたばかりなのに、今度はカシオペア廃止の報道が14日にありました。
北海道新幹線の開業に伴い青函トンネルなど在来線との共用走行区間で電圧や運行システムが新幹線用に変更され、現在使用している機関車が走れなくなるのだそうです。廃止時期の詳細は報道されていませんが、早ければ10月のダイヤ改正で、遅くとも来年3月にはその勇姿を消すことになるのでしょう。
1988年3月の青函トンネル開業以来、本州と北海道を結んできた寝台特急は全て姿を消すこととなります。
カシオペアツイン・・・、何度か利用させていただきました。カシオペアスイートには乗らずじまいです。人気がありなかなか予約できませんでした。
青函トンネルができる前は、北海道方面へ向かう寝台列車の終着駅は青森でした。トンネル開通後も青森止まりの寝台車は東北本線経由の「はくつる」、常磐線経由の「ゆうづる」、羽越本線経由の「鳥海」、「あけぼの」(平成9年までは奥羽本線経由)が活躍していました。
僕が鉄道に興味を覚えた小学生の頃は、「ゆうづる」は常磐線が電化されておらずC62蒸気機関車が牽引してました。
北斗星、エルム、カシオペアが青函トンネルを通過して札幌まで行った寝台列車です。エルムは臨時列車で食堂車や個室寝台は連結されていませんでした。
寝台車での楽しみの一つに食堂車での食事がありました。北斗星やカシオペアではフレンチのコース料理も提供されました。この予約も大変だったことを覚えてます。
学生時代に乗った20系の「ふじ」や「みずほ」には、ナシ20形食堂車が連結されてました。引退後は大阪の交通科学博物館に展示されていましたが、その博物館も昨年4月に閉館しました。ここは鉄道だけでなく、飛行機や車の展示もありました。
閉館といえば、京都の梅小路蒸気機関車館も8月末をもって閉館しています。ここも何度か足を運んだ懐かしの場所です。魅惑の蒸気機関車が動態、静態保存されていました。来年春に京都鉄道博物館として生まれ変わり、展示も再開されます。前出のナシ20形食堂車も展示されるようです。
かつて日本各地で活躍していた機関車や寝台列車も、時代の流れと共に博物館でしか目にすることしかできません。保存されずに消え去ったものもたくさんあります。
鉄道に限らず、様々なものを自分の記憶の中にしっかり留めておきたいと思います。