研究主題『子どもの思いや考えが伝わり広がる学び』


―『子どもの思いや考えが伝わり広がる学び』によせる思い―

 人と自分との違いを認め,そして,進んで人とかかわり合いながら,よりよいものを求めていく…。
 子どもたちが足柄小学校を巣立ってもそんな気持ちを持ち続けてほしい。このことが,本研究における根っことなる考え方です。
 学校は,さまざまな子どもたちが「教室」という一つの空間に集まり,さまざまな行動や言葉や表情などが交錯する場です。ときには,けんかのような言い争いもおきます。これは学校の欠点ではありません。学校の特長です。学校での学習の中で,自分とは違った考えに触れることで,自分の考えが揺さぶられ何らかの影響を受けます。揺さぶられ納得ができたのならば,子どもは以前の自分にはなかった「何か」を手に入れたのです。逆に納得ができないのなら反論をし,反論された相手も反論をします。言い合う中で自分の考えを見つめ直し,自分の考えの正しさや不確かさを明らかにしていく…。このような学習の雰囲気が,その場にいる子どもたちの思考を深め,ときには価値観をも変容させます。そして,このような態度が「教室」にある学習が『子どもの思いや考えが伝わり広がる学び』であると考えています。
 『子どもの思いや考えが伝わり広がる学び』をつくるためには,一対一の個人教授や,それに近い少人数での授業や,プリント中心の学習だけでは難しいです。さまざまな子どもたちが「教室」という一つの空間に集まる学校の特長を何よりも大切にしなければならないのです。
 子どもたちが将来,飛び出してゆく社会は,「教室」同様,またそれ以上に人と人とのかかわりは不可欠であり,またそのかかわりの中で自己を成長させながら,生きてゆかねばなりません。足柄小学校での学びが,時間がかかろうと,遠回りと感じようとも「人と自分との違いを認めて,かかわり合いながらよりよいものを求めていく」ような生き方の礎となることを信じ続けて研究を進めていきたいと考えています。


研究冊子