学校日記

「まるおに」をしました ~笑顔いっぱい思いやりいっぱいに向けて~

公開日
2024/09/29
更新日
2024/09/29

校長室から

片浦小学校では、各学年で計画する全校遊びを行っています。5月の代表委員会で、楽しい学校委員会から提案があり、決定したものです。6月は5年生による「ドロケイ」、7月は6年生による「サメおに」を行い、9月は4年生が担当でした。遊びを実現するためには、まず何を行うのかクラスで話し合います。遊びの内容とともに役割分担を決めて、ルールを確認したり説明の仕方を考えたりして練習します。クラスだけで活動するのとは異なり、1~6年生が対象のため、全校児童の前で説明するちょっとした緊張感があったり、1年生にもわかるようにしようという配慮が必要になったりします。

当日を迎え、「笑顔いっぱい、思いやりいっぱいの遊びにしましょう」という言葉でスタート。「まるおにをやります」という4年生の言葉を聞いて「まるおに?」という表情の子どもたち。片浦小学校では初めて行う遊びです。鬼は円の外、鬼ではない子は円の中にいて、タッチされたら円の外に出て鬼になる、鬼がどんどん増えていくという遊びです。

円が大きいので、鬼がどうがんばっても絶対につかまえられないのではないかと思いましたが、そこは子どもたち。「鬼ごっこ=つかまえなくっちゃ!」だけではなく「鬼ごっこ=つかまらなくっちゃ!」という気持ちも働くのでしょう。鬼の子は思い切り腕を伸ばしたり、ジャンプしたり、考え事をしている子にさり気なく近づいてそっとタッチしたり…。円の中の子は、自分から鬼に近づいていく様子が見られました。笛の合図でひと回り小さい円へ、2回目の笛でさらに小さい円へと変化していきます。一学年につき2人の鬼でスタートしましたが、最終的には多くの子がタッチされて鬼になっていました。

この「まるおに」は、ある4年生が図書館の本で見つけたそうです。本では一つの円での鬼ごっこでしたが、三重の円をつくるというアイデアは4年生で相談して考えたとのこと。よく知っている遊びもよいけれど、みんなが知らない遊びを提案して楽しんでほしいという気持ちが嬉しいですね。

運動場であれば、石灰で円をかくことができるのですが、体育館なので、円をかく方法を子どもたちなりに考えたようです。ひもや新聞紙を置く案もあったようですが、最終的には短く切った養生テープを貼ってつなげ、円にしていました。円というよりも味のあるユニークな形でしたが、それがまたよかったです。学年の組み合わせの表もわかりやすく作っていました。工夫しながら準備した様子が伝わってきました。

「だんだん円が小さくなっていくのがおもしろかったです。(2年生)」「初めてやった遊びなので、つかまらないためにどうしたらいいのか考えるのが楽しかったです。(5年生)」といった感想を聞いて、4年生の子たちは充実感を味わったことでしょう。

4年生にとっては、主催する立場として考えるよい経験となりました。これから遊びを担当する学年の子どもたちも、きっとたくさんのことを学んでいることでしょう。次の全校遊びが楽しみです。