学校日記

大きく、太く、そしてしなやかな木を育ててほしい

公開日
2023/02/02
更新日
2023/02/02

校長室から

今朝の読み聞かせで6年生の教室にお邪魔しました。卒業を控えた6年生のために本校の学校司書さんに選書をお願いしました。学校に本の専門家が配置されていることは教員にとってもありがたいことです。

さて、写真下は詩集です。司書のSさんから紹介された時に「こうきたか!」と少し驚いたのですが、改めて目を通してみると、詩のもつ言葉のパワーに圧倒されました。
詩集の中からは、あれこれ悩んだすえ、茨木のり子さんの「わたしがいちばんきれいだったとき」を選びました。6年生は社会科で戦争について学んでおり、先週、戦争を体験された方の講話を聴いたばかりだったこと、茨木さんが「根府川の海」という詩にも戦時中に感じた思いをつづられていることなどから、ぜひ片浦小の子には知っておいてほしいと思い選びました。茨木さんが感じた悔しさや哀しみ、寂しさを想像するのは、戦争から時がたつにすれ年々難しくなっていると思います(もちろん私自身も含めてです)。しかし、この詩にある、茨木さんの力強さ・たくましさと、未来への希望を感じてもらえればと思いながら読みました。
そして「大きな木のような人」。本の中に「人はみな心の中に一本の木をもっている」という一節があります。6年生には、今心の中にある若木を、大きく太く、かつ、しなやかに、これから育てていってほしいと願っています。