学校日記メニュー

学校日記

校長室だより

公開日
2016/03/09
更新日
2016/03/09

校長ブログ

 今日(3月9日)の給食に「大学いも」が出ました。
 さつまいもは子どもたちが食べやすいように一口大にカットされ、一目見てホクホク感が伝わるほどきれいな色に素揚げされていて、甘さ控えめのシロップがかかっていました。しつこい甘さはなく、さっぱりと素材のおいしさが引き出されているので、もう一杯ぐらいは食べられそうなほどでした。
 ところで、もともと私はさつまいもが特に好きなわけでもなく、家でも食卓に蒸かしいもや焼きいも、スウィートポテトなどが出されても進んで手が伸びることはないのですが、なぜか大学いもには心が動かされます。
 私が小学生だった頃、母方の祖母が近所に住んでいたこともあり、よく大学いもを持ってきてくれました。私の好物ということで、孫を喜ばせようと作ってくれたのでしょう。
祖母の大学いもは給食とは違い、二口か三口で食べるような結構大きめに切られていて、モグモグしながら食べました。砂糖を惜しげもなく使ったかのようなとても甘い味付けで、黒い胡麻がかかっていました。今のように甘いおやつが少ない頃だったので、ご馳走のように思ったことを覚えています。ただ冷めると厄介で、器から剥がすのが大変でした。
 さすがに今では好物とは言えませんが、盛りつけられたものを見ると妙に郷愁のような思いを感じます。俗に言う「おばあちゃんの味」でしょうか。祖母の思い出を綴る「なつかしの味」を舌が覚えていることは、平凡なことだけれど大変ありがたいことだと思います。
 このようなプチ幸福感に浸りながら、今度は自分の子どもたちに残す「おやじの味」を考えようかなと思いました。