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学校日記

校長室だより

公開日
2015/07/16
更新日
2015/07/16

校長ブログ

 本校は小高い丘の上に建っており、宅地化が進んだとはいえ、周りを多くの樹木に囲まれています。
 そのため、本校の敷地内にもたくさんの鳥がえさを捕まえるために飛んできます。朝出勤すると、そうした鳥たちのさえずりが心地よく聞こえます。のどかで爽やかな一日の始まりです。
さて、本校を訪れる鳥たちの中にツバメもいます。古くは「ツバクラメ」あるいは「ツバクロ」とも言われていたそうですが、春を迎えて温かくなってくると、毎年巣を作り、ひなを育てるためにやってきます。
今年は2組のツバメのつがいが巣を作りました。
1つは中庭にあります。(左側の写真)
1羽が巣の周りを大きく回りながら空の高い所から次第に降りてきますが、巣の近くに飛んで来てもさらに1・2周回ってから巣の端に止まり、中にいる相手に話しかけるように鳴きます。その声を待っていたかのように、もう1羽が飛び出していきます。卵を抱いているのかもしれません。
もし、巣へ戻る途中で他のツバメや鳥を見かけると、すごい速さで接近して追い払おうとします。そのスピードに乗ってターンをする時のキレのよさは、宮本武蔵と巌流島で立ち会った佐々木小次郎の「燕返し」を連想させます。
 もう1つの巣は、1階の放送室横の出入り口近くにあります。(右側の写真)
こちらの巣にはすでに2羽のひながいて、せっせと親鳥たちがえさを運んできます。その一生懸命な姿は、オスカー・ワイルドの童話『幸福な王子』の中に出てくるツバメを思い出させます。
けなげなこのツバメたちを見ていると心がほのぼのとしてくるとともに、夫婦愛や親子愛のよさと大切さを改めて噛み締めるような思いになります。
2組のつがいのひなたちが元気に巣立つことを心から願っています。