6月1日(月) 朝会その2
- 公開日
- 2015/06/01
- 更新日
- 2015/06/01
お知らせ
6月1日(月) 朝会その2
写真は、神奈川県交通安全協会が配布したチラシの裏面です。今日の朝会で私が全校生徒に向けて話した14項目がイラストとともにわかりやすく書かれています。今日から改正道路交通法が施行され、それに伴って「危険行為を繰り返す自転車運転者に講習の受講が義務化される」ことを、中学生向けに易しく話をしました。次の『』部分が、朝会で話そうとした私の原稿ですが、いつものように、この原稿通りに話をすることはできませんでした。
『みなさん、おはようございます。昨年度は、ドキンちゃんの話から始まり、“和顔愛語”、“美しいとは?”、“躾”、“暴力はいけないこと”、“ハートメーター”など話してきましたが、今年度2回目の話は、“今日は何の日?”の話からです。では皆さん、今日は何の日なのか知っていますか?
調べるとたくさんあります。気象記念日、電波の日、人権擁護委員の日、写真の日、国際放送記念日、真珠の日、万国郵便連合加盟記念日、麦茶の日、ねじの日、梅の日、ガムの日、あゆ解禁、そういえば「衣替え」が6月1日でしたね。氷の日、バッジの日なんていうのもあります。
実は今日は、「自転車のルールが厳しくなる最初の日」なんです。多くの中学生が自転車を使っているので具体的に話をしていきます。
自転車は「道路交通法」という法律に縛られていて、そもそも「道路交通法」というのは“車、自転車、さらに人が道路を歩くときに守らなければいけない決まり”のことです。自転車は車の一種として「軽車両」に属しているため、道路を通るときには左側を通ることになっているのは知っていますよね。歩道が広いところでは例外的に“自転車走行してもいいよ”という標識があるところもあります。その際も、自転車は歩道の車道寄りを徐行しなければなりません。“徐行”とは、すぐに止まれる速度を指します。そして、「信号を守る」のは当然であり、「交差点では一時停止」をして安全確認をしなければなりません。夜間は「ライトを点灯」しなければなりません。ちなみに谷川先生の自転車は暗くなると“オートライト”で、何もしなくてもライトがつくすぐれものの自転車です。また、二人乗り禁止、並進の禁止などがありますが、今日の6月1日から厳しくなるというのは、信号無視、通行禁止違反、歩道での徐行違反、通行区分違反、路側帯での歩行者妨害、遮断機が降りた踏切への侵入、交差点での優先通行妨害の安全運転義務違反、交差点での右折車優先妨害、環状交差点での安全進行義務違反、一時停止を無視して止まらずに走行、歩道での歩行者妨害、ブレーキの付いていない自転車に乗る、酒酔い運転、携帯電話をしながらの自転車運転…です。
これら危険行為14項目を、3年以内に2つ以上繰り返すと“講習”を受けなくてはならず、しかも自分で5700円を支払わなければなりません。この受講を無視していると「事件扱い」となり家庭裁判所への呼び出しがかかり、5万円以下の罰金を課せられることとなりました。
では、なぜ厳しくなったんでしょうか? それはこの10年間で自転車による事故件数が1.5倍に増加したからです。1.5倍わかりますか?【1件→1.5件、10件→15件、100件→150件、1000件→1500件】
さらに昨年度、小学校5年生が自転車で高齢者にぶつかり重傷を負わせ、9500万円の損害賠償の判決という例もありました。小学生が9500万円払えるわけがないので、その賠償金は保護者が支払うことになります。
そこで、今日は校訓「さとく 美しく たくましく」の「さとく」の意味をもう一度確認します。「さとく」とは“自ら学び、気づき、実践する人を意味し、学ぶ意欲、正しい判断、創造的思考、自主性、豊かな感性を兼ね備えた人物であれ”という願いが込められています。
自転車ひとつを例にとってみても「俺はそんなこと知らなかった…」では済まされないのです。正しい判断ができる人間になるためにも、今日から施行される改正道路交通法をしっかりと知ることから始まります。
さて、3年生、3日の水曜日からいく修学旅行の準備は万端ですか?なぜ京都や奈良に行くんでしょうか?単に旅館に泊まるだけではないことはすでに勉強しているはずです。
2年生、少しは落ち着いてきました。将来の自分をもっと考えてください。そうすればなぜ勉強しなければいけないのかがわかるようになります。
1年生、早く「中学生」になってください。いまだに小学生気分で、先生や親に言われないから勉強しない、だから授業中も寝ている…なんていう人がゼロになるように、学年委員会で対応を考えて、いい学年を作っていってください。』