【校長のつぶやき】「ほめる」を「認める」に変換する5つのポイント(令和4年8月8日・月)

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 今日は、岸田雪子氏の著書『スウェーデンに学ぶ「幸せな子育て」子どもの考える力を伸ばす聴き方・考え方』(2021年 三笠書房)をもとに、「ほめる」を「認める」に変換する5つのポイントを紹介します。

 「ほめること」が子どもの力になるということは皆さん、ご存知かと思います。しかし、「ほめ方」次第では逆効果になることもあります。例えば子どもがテストで100点を取った時に、もし「すごいね!」「頭がいいね」などと親が声をかければ、子どもも誇らしそうにするかもしれません。ところが、いつもいい点数を取れるとは限りません。不満足な時は結果を隠す、うそをつくようになる子どももいます。「100点=頭がいい」と学習した子どもは、「100点が取れない自分は、頭がよくない」と感じて、自信を失ってしまう場合もあります。次の失敗を恐れて挑戦する意欲が低下することもあります。
 「ほめ方」次第では、「ほめられること」そのものが目的になってしまうという落とし穴もあります。たとえば、ダンスを披露した子どもに、親が「上手だね」「天才!」とほめたとします。子どもは次もほめられたくて「どうやったらほめられるだろう?」と考えるようになります。その経験が続くと、踊ることそのものへの興味が薄れていきます。そして、ほめられない時があると、踊ることを止めてしまう場合もあります。
 ただ「ほめればよい」というわけではないということです。「すごい!」「えらい!」とだけ言われ続けていると、根拠もなく自信過剰になってしまうこともあります。あくまで、子どものいい面を伸ばす「ほめ方」が大切なのだそうです。ほめようとすると、どうしても「評価」になりがちです。むしろ子どもたちが大好きな親御さんにこそ意識していただきたいのが、「評価」ではなく、ポジティブな「認める」言葉がけだそうです。

 そこで、著者が紹介しているのが5つのポイントです。

Point1 子どもが「やったこと」をそのまま認める
 遊びでも、お手伝いでも、習い事でも、勉強でも。新しい世界を、日々広げる子どもたちが「やってみたこと」そのものを「認める」。
例えば、
●「難しい漢字に挑戦したんだね」
●「逆上がりの練習をしたんだね」
などと特別にほめていなくても、「やったこと」を言葉にするだけで、子どもは「見てもらっている」「認められている」と感じ、チャレンジする意欲が育つそうです。

Point2 子ども自身の努力・工夫を認める
 子ども自身ががんばった部分に焦点を当てて具体的に言葉にします。「結果」ではなく、「努力」や「工夫」をした過程に注目します。
例えば、
●「発表会まで一生懸命に練習していたね」
●「いろんな絵の具を考えて使ったね」……
このように、具体的に伝えると「努力」や「工夫」を重ねるべきポイントが明確になります。誰かに言われてやった箇所でなく、自発的に取り組んだ箇所を認めると、自分で自分を認める力も育つそうです。

Point3 子どもに聴いていい
 子どもが何を工夫したり努力したりしたのかわからない時は、子どもに聴いてもいいそうです。質問のポイントは、
 1 どんな気持ちだったのか、聴く
 2 どこをがんばったのか、聴く
 3 次はどうしたいか、聴く
「子どもの気持ちをありのままに受け取る」心構えで、耳を傾けるといいそうです。特別なコメントや、評価、判断はいりません。子どもにとって必要なのは、うれしい気持ちや達成感を、大好きな親御さんに「共感してもらうこと」です。
例えば、
●「工作を作るのに、どんなところをがんばったの? …そっか。粘土を細く伸ばしてネコのしっぽを作ったんだね」
など、子どもの言葉を繰り返すだけでも、「認める」、「共感」になるそうです。

Point4 できなかったところは、伸びるところ
 ほめるつもりだったのに、つい悪いところに目が行ってしまうことも、あるかもしれません。いきなり指摘すれば子どもが凹むのは親御さんもご存じのはず。そんな時は、できていないところ=「伸びしろ」と考えてみるといいそうです。
 子どもなりの努力やチャレンジの軌跡を、少しでも探して、それを認めた上で、
例えば、
●「計算の練習を一生懸命やったんだね。間違えたところはどうしたらよいと思う?」
などと自分で考えさせるのもよい方法だそうです。

Point5 まるごと認める
 いつも子どもを100%無条件に認める、なんてなかなか難しいものです。期待されることで人は伸びる、という面もあります。だからこそ、時折、意識して「子どもの存在をまるごと認める」言葉もかけてみてください。「大好きだよ」「生まれてきてくれて本当にうれしい」など、心がこもっていれば何でもいいそうです。

 いかがでしょう。書いてあることの受け売りですが、これらの5つのポイントは、教員が子どもたちに関わるときにも言えることだなと共感したので、掲載しました。ご参考までに…
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