学校での子どもたちの様子をお伝えします。

立春に寄せて

立春に寄せて

立春とは名ばかりで、まだまだ寒い日が続きます。
インフルエンザは峠を越えたようですが、風邪で学校を休む子どももまだおります。

立春といえば「早春賦」。
春の訪れを待ちわびる人々の心情を見事に歌います。

 春は名のみの 風の寒さや
 谷の鶯 歌は思えど
 時にあらずと 声も立てず
 時にあらずと 声も立てず

 氷解け去り 葦は角ぐむ
 さては時ぞと 思うあやにく
 今日も昨日も 雪の空
 今日も昨日も 雪の空

 春と聞かねば 知らでありしを
 聞けば急かるる 胸の思いを
 いかにせよとの この頃か
 いかにせよとの この頃か

この曲は、長野県安曇野・穂高周辺の情景を綴り、1913年(大正2年)に発表された吉丸一昌作詞、中田章作曲の文部省唱歌だそうです。

100年以上も前に作られた歌なのですね。
残念ながら、最近は余り聞くことが少ないような気がします。

作詞の吉丸一昌は、明治6年(1873)に大分県臼杵(うすき)で生まれ、東京帝国大学を卒業。「尋常小学唱歌」編纂の作詞委員長として活躍します。
「早春賦」が有名ですが、「桃太郎」「かたつむり」も、吉丸一昌の作品ではないかといわれています。
作曲を担当した中田章は、「夏の思い出」「ちいさい秋みつけた」「雪の降る街を」などを作曲した中田喜直の実父です。
いずれも、僕にはなじみの深い曲です。

人は皆、古くから春の訪れを待ち焦がれておりました。

従二位家隆(じゅにいいえたか、藤原家隆)は、秋の気配を感じさせる一首で「百人一首」に歌われました。
  風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける
が、春を待ちわびる、
  花をのみ 待つらん人に 山里の 雪間の草の 春を見せばや
もあります。

本当に、春の到来が待ち遠しいですね。

余談ですが100年前の大正7年(1918年)2月4日、
海軍中将秋山真之(さねゆき)は小田原の「対潮閣」で亡くなっております。




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