【校長のつぶやき】「戦争」を授業で扱うとき(令和4年8月15日・月)
終戦から77年…本日は終戦記念日です。
ここ何日かの新聞記事で、「戦争」に関する内容を扱っているものがいくつかありました。その中に、戦争体験の語り部による講話中の質疑応答で、大学生から「日本も軍備を広げないといけないのではないか。」と問いかけられ、一瞬気まずい雰囲気に包まれたという記述がありました。ウクライナ侵攻を踏まえ、平和を保つという理由からの問いかけだったそうです。それまで、語り部は、自身の体験とウクライナでも子供が犠牲になっていることを重ね、「戦争が始まる前に止める努力をしてほしい。」と呼びかけていました。この学生の質問に対し、しばらく考えた後に「互いに軍拡を進めて本当に平和が保てるのでしょうか。」と答え、学生は黙ったまま講話は終わったそうです。 一方、「抑止」に対する記事もありました。核兵器によって敵を抑止しようとする考え方、核抑止だけでなく通常兵器による抑止(「通常抑止」と呼ばれるそうです。)…各国の安全保障政策などがあり、専門家・指揮者による論評によってその是非が説かれていました。 「戦争はよくない、やるべきではない。」と誰もが分かっていても、現実的には紛争なども含め、人の命を奪い合う行為は後を絶ちません。理想と現実が異なる難しい問題なのです。それでも、「戦争」は、社会科の授業で扱います。小学校では6年生の歴史学習の中で、各時代の争いごとをはじめ、日清・日露の戦争、日中戦争や我が国に関わる第二次世界大戦を扱う中で、戦争や平和の意味を考えます。 私は6年生を担任しているときに、歴史学習では、いつ誰によって何があったのかを覚えるだけでなく、それらの意味を考えさせる場をなるべくつくるようにしてきました。特に、日中戦争をはじめとする十五年戦争のところでは、なるべく戦争体験者の話を直接聞く場を設け、直接的なやり取りを通しながら、戦争の悲惨さを実感できるようにしつつ、その戦争は避けられなかったのかを6年生なりに考える場を設けました。6年生なので、深入りはできませんが、資料や調べてきたこと、聞いたことなどをを基に子供たちなりに考えていました。 例えば、…当時の時代背景からやむを得なかったのではないか。それまでの戦争にも勝っていたからいい気になっていたのではないか。日本が繁栄するためには仕方がなかったと思う。だからといって、中国や朝鮮、アジアの人々に行ってきたことはひどすぎると思う。途中で負けを認めることが難しくなったので原爆は仕方なかったと思う。原爆はいくら何でもひどいと思う。でも、この戦争がきっかけで日本は二度と戦争をしないと決めたのだから、結果的にはこの戦争にも意味があったのではないか。…これらの考えがいいか悪いか一概には言えませんが、今、思い出しただけでも、このようなことを子どもたちは発言したり、ノートに書いたりしていました。 私は、このように「考える場」を授業中に保障することが大事だと思っています。戦争に関する資料も、プラスの面、マイナスの面、日本の立場、中国やアメリカをはじめ他国の立場…様々な視点から考えられるものを提示します。(あまり多すぎても混乱するだけですが…) 軍拡の立場を簡単には否定できません。憲法第9条の改正についても同様に、賛成・反対を簡単には決められません。大人でもいろいろな立場から、いろいろな考え方をもっています。大事なことは、一面的な物の見方で自分の考えを決めてしまうのではなく、物事を多面的・多角的にとらえたり考えたりしたうえで、自分なりの考えをもつということだと思います。社会科学習のもつ意義・役割は重大だと言えます。簡単に答えが決まらない複雑な時代だからこそ…。 【校長のつぶやき】明日から学校閉庁日(令和4年8月9日・火)さて、以前に市教委からのお便りでもお知らせしましたように、明日から16日(火)までの間、学校閉庁日となります。緊急のご連絡がある場合は、小田原市教育委員会教育総務課までご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。 暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。 【校長のつぶやき】「ほめる」を「認める」に変換する5つのポイント(令和4年8月8日・月)「ほめること」が子どもの力になるということは皆さん、ご存知かと思います。しかし、「ほめ方」次第では逆効果になることもあります。例えば子どもがテストで100点を取った時に、もし「すごいね!」「頭がいいね」などと親が声をかければ、子どもも誇らしそうにするかもしれません。ところが、いつもいい点数を取れるとは限りません。不満足な時は結果を隠す、うそをつくようになる子どももいます。「100点=頭がいい」と学習した子どもは、「100点が取れない自分は、頭がよくない」と感じて、自信を失ってしまう場合もあります。次の失敗を恐れて挑戦する意欲が低下することもあります。 「ほめ方」次第では、「ほめられること」そのものが目的になってしまうという落とし穴もあります。たとえば、ダンスを披露した子どもに、親が「上手だね」「天才!」とほめたとします。子どもは次もほめられたくて「どうやったらほめられるだろう?」と考えるようになります。その経験が続くと、踊ることそのものへの興味が薄れていきます。そして、ほめられない時があると、踊ることを止めてしまう場合もあります。 ただ「ほめればよい」というわけではないということです。「すごい!」「えらい!」とだけ言われ続けていると、根拠もなく自信過剰になってしまうこともあります。あくまで、子どものいい面を伸ばす「ほめ方」が大切なのだそうです。ほめようとすると、どうしても「評価」になりがちです。むしろ子どもたちが大好きな親御さんにこそ意識していただきたいのが、「評価」ではなく、ポジティブな「認める」言葉がけだそうです。 そこで、著者が紹介しているのが5つのポイントです。 Point1 子どもが「やったこと」をそのまま認める 遊びでも、お手伝いでも、習い事でも、勉強でも。新しい世界を、日々広げる子どもたちが「やってみたこと」そのものを「認める」。 例えば、 ●「難しい漢字に挑戦したんだね」 ●「逆上がりの練習をしたんだね」 などと特別にほめていなくても、「やったこと」を言葉にするだけで、子どもは「見てもらっている」「認められている」と感じ、チャレンジする意欲が育つそうです。 Point2 子ども自身の努力・工夫を認める 子ども自身ががんばった部分に焦点を当てて具体的に言葉にします。「結果」ではなく、「努力」や「工夫」をした過程に注目します。 例えば、 ●「発表会まで一生懸命に練習していたね」 ●「いろんな絵の具を考えて使ったね」…… このように、具体的に伝えると「努力」や「工夫」を重ねるべきポイントが明確になります。誰かに言われてやった箇所でなく、自発的に取り組んだ箇所を認めると、自分で自分を認める力も育つそうです。 Point3 子どもに聴いていい 子どもが何を工夫したり努力したりしたのかわからない時は、子どもに聴いてもいいそうです。質問のポイントは、 1 どんな気持ちだったのか、聴く 2 どこをがんばったのか、聴く 3 次はどうしたいか、聴く 「子どもの気持ちをありのままに受け取る」心構えで、耳を傾けるといいそうです。特別なコメントや、評価、判断はいりません。子どもにとって必要なのは、うれしい気持ちや達成感を、大好きな親御さんに「共感してもらうこと」です。 例えば、 ●「工作を作るのに、どんなところをがんばったの? …そっか。粘土を細く伸ばしてネコのしっぽを作ったんだね」 など、子どもの言葉を繰り返すだけでも、「認める」、「共感」になるそうです。 Point4 できなかったところは、伸びるところ ほめるつもりだったのに、つい悪いところに目が行ってしまうことも、あるかもしれません。いきなり指摘すれば子どもが凹むのは親御さんもご存じのはず。そんな時は、できていないところ=「伸びしろ」と考えてみるといいそうです。 子どもなりの努力やチャレンジの軌跡を、少しでも探して、それを認めた上で、 例えば、 ●「計算の練習を一生懸命やったんだね。間違えたところはどうしたらよいと思う?」 などと自分で考えさせるのもよい方法だそうです。 Point5 まるごと認める いつも子どもを100%無条件に認める、なんてなかなか難しいものです。期待されることで人は伸びる、という面もあります。だからこそ、時折、意識して「子どもの存在をまるごと認める」言葉もかけてみてください。「大好きだよ」「生まれてきてくれて本当にうれしい」など、心がこもっていれば何でもいいそうです。 いかがでしょう。書いてあることの受け売りですが、これらの5つのポイントは、教員が子どもたちに関わるときにも言えることだなと共感したので、掲載しました。ご参考までに… 【校長のつぶやき】心に刻んでおきたい日(令和4年8月5日・金)最初に広島平和記念資料館を訪れたときの衝撃は忘れられません。被爆された方の写真や証言は、戦争の悲惨さと平和の尊さを強く訴えています。沖縄のひめゆり平和祈念資料館、鹿児島の知覧特攻平和会館も同様です。一方、ハワイのアリゾナ記念館を訪れたときにもいろいろと考えさせられました。真珠湾を攻撃しその際に沈没した戦艦アリゾナの真上に記念館が建設され、太平洋戦争に関する資料が展示されています。 それぞれの国の人たちは、どんな思いで戦争を迎えていたのか、相手の国のことをどう思っていたのか、なぜこのような戦争が起きてしまったのか、防ぐことはできなかったのか…歴史の学習では、子供たちと一緒にこれらのことを考えていました。 明日は8月6日…広島原爆の日です。以前は、この時期、戦争と平和に関する特集番組や新聞記事がよく報道されていましたが、いつの頃からかそのような特集の報道もかなり減ってしまいました。ロシアのウクライナ侵攻が今なお続き、世論などを見ると「核」や「戦争」「武力行使」「憲法第9条」などについての意識も以前と変わってきている気がし、危機感すら感じます。今日から約10日間、「平和」について考えてみたいと思います。 【校長のつぶやき】教育課程研究会(令和4年8月4日・木)午前中は、国語、社会、算数・数学、生活科、図工、外国語、特別支援教育の7部会、午後は、総則、理科、音楽、家庭科、体育・保健体育、道徳、総合的な学習の時間、特別活動の8部会が各会場で実施されています。本校からは、各部会に1人ずつ出席し、小学校、中学校からの各提案(部会によっては小学校のみ)を受けて、協議を通して、各実践の成果と課題を検証しています。 家庭科部会では、本校の教員が昨年度の実践(6年生…今の中1)を提案しています。「自分の生活をよりよくしようと工夫する実践的な態度を育てる授業づくり」というテーマです。提案資料を読ませてもらいましたが、「持続可能な社会」を意識し、家族の皆さんと協力したり、現実とのギャップに葛藤して悩んだりしながら、自分たちに何ができるかを一生懸命追究している児童の姿が感じられるすばらしい実践でした。クロームブックも授業の中に効果的に取り入れていました。 今後、各部会の提案内容や協議内容について、出席者が報告書にまとめ、8月下旬に各部会からの報告会を行い、全職員で共有します。さらに、家庭科部会の提案については、先日、本欄でお伝えしたOJTの一環として9月に取り上げられる予定だそうです。 優れた実践を自身の教育活動に取り入れられるといいのですが…。また、中学校の実践を学ぶことで、自分たちの日頃の実践が中学校にどのようにつながっていくのか、「小中連携」という視点からも見つめ直せることを期待したいと思います。 【校長のつぶやき】プール開放へのご協力、ありがとうございました(令和4年8月3日・水)利用した児童たちは、監視員の言うこともきちんと守って安全な入り方をし、挨拶も礼儀正しくできていたという話も聞きました。何回か様子を見させてもらいましたが、楽しそうに利用している児童の姿を見て、プール開放ができて本当に良かったと感じています。 プールの準備をしていただいたご家庭の皆様、ご協力ありがとうございました。そして、このような機会を作ってくださったPTA役員の皆様、プール当番にご協力いただいたPTA学年協力委員会の皆様には、感謝の思いでいっぱいです。本当にありがとうございました。また、PTAと業者・学校との間に入り、調整、準備に当たった本校の教務(プール開放の日は毎朝、来校し、万が一に備えていました)にも感謝です。 来年度こそ、通常の水泳授業、そして、夏休みのプール開放ができるといいのですが…。引き続き、新型コロナウイルスの感染、熱中症への対策にお気を付けてお過ごしください。 【校長のつぶやき】子どもとの関係がよくなる行動のポイント(令和4年8月2日・火)ネット上の記事に、モラハラ対策カウンセラー・Joeさんの書籍『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』から、「耕し子育て」のポイントが紹介されていました。「4つの行動を増やすだけで、ウソみたいに子どもとの関係がよくなる!」といった見出しに興味を引かれましたので、皆さんにもご紹介したいと思います。 4つの行動とは、「1 笑顔」「2 スキンシップ」「3 目線を合わせる」「4 ノリの良い反応」だそうです。 子どもに対して、この4つのうちどれでもいいので、そのどれかの行動の回数か絶対量を少しでも増やすだけでよいそうです。難しく考える必要はなく、家事の手を止める必要もないとのこと。とにかく、子どもへの言動として、この4つのどれかを増やすように、何気ない行動を工夫するだけで、子どもからの印象がまったく変わり、心の耕し効果は一気に上がるそうです。そうやって心が耕されるようになると、子どものメンタルはだんだんと安定し、態度が落ち着いていくとともにイキイキとしてきて、心を開き始めるはず。 深い会話の時間や、一緒に遊ぶ時間を確保するよりははるかに楽だと思うので、とにかく、家事をしながら何でもやってみて…とありました。 例として、次のようなことが挙げられていました。 ・子どもと目が合った時、口元だけで軽くニコッと微笑む ・子どもに何かを尋ね、返事があったら親指を立てて「いいね!」のポーズをする ・子どもが何かをうまくできたら、ハイタッチすることを習慣にする ・黙ってスッとハグをする いずれも、落ち着いたダンディな振る舞いで自然に行う(「何気なくやる」「表情ひとつ変えずに一瞬でやる」)のがポイント。 ・テーブルで子どもが絵を描いていたら、「お! 何描いてんの?」「あ、保育園・学校のお友達?」「すごい上手じゃん」などと言って、またすぐ家事に戻る ・洗濯機のほうに向かう時など、一人で工作をしている子どもの前で、一瞬立ち止まって柱にもたれ掛かり、ニヤニヤしながら、「順調?」と聞く。子どもが順調だと答えたら、「良かった!」と言って、そのまま家事に戻る こういう、何気ない、頭を使わなくても済む言葉がけを、日常生活の中に適当に、たくさん入れ、ある程度パターン化し、そのシーンになったら、自動的にいろんな言い方が出るように習慣化させる。 ・普段の簡単な言葉を、なるべく「ふざけて驚く」という表現に変える(たとえば、「すごっ!」「マジ?」「やばっ!」「えええ?」など) 驚きの言葉(感嘆詞)は何でもいいそうで、とにかく、今までも交わしていた子どもとの対話で使う言葉を、可能な限り、自分なりに言いやすい「キレのいい驚きの表現」に変換して、できるだけ日常で使う場面を増やすだけ。そうすると不思議なことに、ただそれだけでその場が明るくなり、お互いにとって、心が深く繋がっているような印象をつくれるそうです。それによって、自動的に子どもの心の耕し効果は上がり、楽しい雰囲気になるそうです。 もちろん、テンションを上げて言うほうが、子どもも喜ぶし、心の耕し効果も高いのですが、今までこのノリをまったく使っていなかった人が、急にテンションを上げて言い始めると、逆に子どもが引いてしまうかもしれません。だから、このノリに慣れていない人は、まずは、テンション自体は上げず、今まで通りの表情と口調でいいから、ただ単に、自分が選ぶ言葉(表現方法)だけを、できるだけ「驚き(感嘆詞)」という形式に変えてみるといいそうです。その上で、子どもと自分が、それに慣れてくるにつれて、だんだんとノリの良いテンションに上げていくと、スムーズに移行できるのでは…ということです。 以上、このようなことが掲載されていました。 実は、私も学校で子供たちとのコミュニケーションをとる中で、すでにいくつか取り入れていることもあります。スキンシップは立場上、難しい面もありますが…。 もし、小言が増えがちでギスギスしがちでしたら、できることを取り入れることで、新しい関係が築けるかもしれません。ご参考までに…。 【校長のつぶやき】猛暑の8月、スタート!(令和4年8月1日・月)本校のプール開放も、PTAのご協力のもと、順調に実施されています。本日の午前中、プールの水温は31度もあったとか…。プールに入っていた子どもたちは、「気持ちいい。」と言う子もいれば、「ぬるい。」と言っている子もいました。プールに入っていても、熱中症になることがあります。監視業務に当たっている係員の方が、時折、水をかけたり、きちんと一斉休憩の時間を確保して水分補給をさせたりと、配慮をしてくださっています。(水筒を持って来ていない児童もいるようなので、ぜひ持たせてあげてください。また、水泳帽忘れもまだ時折見られるようなので、こちらも持たせていただきますようお願いします。) 夏休み中は、浮き輪などの持ち込みも可能なので、浮き輪に体を預け、ゆったりとプールを楽しんでいる姿が印象的でした。もちろん、潜ったり、泳いだりしながら楽しんでいる子たちもいます。少人数なので、密を気にすることなく、のびのびとプールを楽しんでいました。 なお、「食育だより8月号」が栄養教諭より発行されています。ホームページ上のWeb掲載のみ(紙では配付いたしません。)となりますが、ぜひご覧ください。 【校長のつぶやき】語学を学ぶ(新聞記事から)(令和4年7月31日・日)吉田選手は、公立の中学、高校を卒業し、通訳も家庭教師もつけず、お金をかけずに独学で英語を身に付け、今や海外での記者会見も英語でスラスラと答えられるようになったそうです。その吉田選手は、子供たちに「スポーツをやるなら、英語もやろう」と呼びかけています。 吉田選手の話では、中学3年間の英語で、十分にコミュニケーションはとれるとか…。授業は絶対に寝ることなく、一生懸命受けていたようです。(高校の英語の成績は普通で、学校全体の平均より少し高いくらいだったとのこと。)学校以外では、洋楽を聞いて、出てくる単語や歌詞の和訳を覚えていたそうで、映画も吹き替え版ではなく字幕版を見ていたそうです。とにかく「英単語を、見て、書いて、覚える」を繰り返すことが大事。(吉田選手いわく、漢字の習得と同じ。) そして、外国人と話す機会を積極的に設けること。日本人が苦手なのは、これかもしれません。ジャパニーズイングリッシュでもOK。話す日本人にしてみると恥ずかしいかもしれませんが、外国人はそのようには思っていない。吉田選手が言うには、本田圭佑選手も決して英語はうまくなかったけど、胸を張って、自信をもって、大きな声で話すから聞き取りやすかったとのことです。(吉田選手もバリバリのジャパニーズイングリッシュだそうです。)イギリスに移籍した際、そこで使われているイギリス英語は日本の学校で習うアメリカ英語と異なり、話を振られても分からず、全く違うお題を話していたり、発音が悪くてからかわれたりしたこともあるそうです。でも、一瞬の恥ずかしさなど気にせず、そうした思いとともにしたミスは脳にすごく刺激が入り、二度と間違えないようになるので、「恥なんてかいたもの勝ち」だとおっしゃっています。 今の子供たちは、小学校から英語を学び、ALTといった外国人と話す機会にも恵まれ、私たち世代以上に英語が得意になるかもしれません。英語に興味をもてるかどうか(英語で自分の言いたいことを話したり、相手が話している英語を分かるようになったりしたいと思えるかどうか)が、ポイント。また、外国人と気後れせずにコミュニケーションを取ろうとするかどうか…これは性格も影響してくるかもしれません。修学旅行で日光に行った小学生が、そこで出会った外国人旅行者に物怖じせず英語で話しかける場面を何度か見たことがありますが、そのような子たちが増えてくると英語を話せる日本人が一層増えてくることでしょう。先日、本校の6年生も、外国語の授業でアメリカ在住の先生とオンラインでやり取りをするといった授業を行っていました。日本や小田原、国府津のことなどを英語で紹介したのちに、アメリカの先生と互いに質問し合ったり、答えたりする子供たちを見て、すてきな機会に恵まれているなと感じました。 「国際社会で活躍する」とまでいかなくとも、日常生活の中で、あるいは国内での仕事の中でも、言語ができれば多くの人とつながる可能性が増え、人生が豊かになりそうですね。 【校長のつぶやき】国府津地区放課後児童クラブ運営委員会(令和4年7月28日・木)
本日、「国府津地区放課後児童クラブ運営委員会」が小田原市教育委員会教育総務課主催のもとで開催されました。2年ぶりの開催だそうです。その間、小田原市からの委託業者が、現在の「明日葉」さんになったのですが、コロナ禍のため、本日まで運営委員会を開催できなかったとのことでした。運営委員は、学校長、自治会長、民生委員、主任児童委員、保護者代表などで構成されています。「放課後児童クラブ」とはいわゆる「学童」のことです。
運営委員会では、画像とともに、活動内容等が紹介されましたが、子供たちが飽きないような、魅力的な活動が数多く準備されていました。運営委員会に先立ち、実際の様子を参観させてもらいましたが、子供たちは、友達と共に様々な活動に楽しそうに取り組んでいました。また、指導員の研修予定も紹介されましたが、こちらも様々な分野から研修が組まれており、「学校の教員も見習わなくてはいけない」と思うほどでした。 最後に、質疑応答や感想交流という形をとる中で、要望等も出されました。児童指導上、学校と放課後児童クラブが連携を図らなければならないこと、図った方がよいことなども確認し合い、有意義な会となりました。 【校長のつぶやき】今日からプール開放…初日は雨のため中止(令和4年7月26日・火)新型コロナ感染予防のため、地区別での入場制限を行うことで密を防ぐことにしました。(更衣室も校舎内の広い教室を提供しています。)したがって、各地区入れるチャンスは2回と限定されています。中止になったからと言って、他の日に代わりに入れるわけではないので、今日の割り当ての地区は、残念ながら入れるチャンスが残りの1回だけとなってしまいました。 夏休み前に、プールカードを配付しましたが、その際、今年の夏休みはプール開放があることを聞いて、喜んでいた児童も多かったと聞いています。それを思うとちょっと心苦しい気もしますが、仕方がありません。明日以降は、天気予報を見ると入れるような気もしています。今日の割り当ての地区の子が残りの1日に入れるよう祈っています。 一方、感染対策はしているとは言え、ここにきて全国的に急に感染者が増えていることから、「プールに入るのが不安」という子・「プールに入らせるのが不安」という保護者の方もいらっしゃるかと思います。どうぞ無理はせず、各ご家庭でのご判断で対応をお願いします。 【校長のつぶやき】教育にかかる予算(令和4年7月25日・月)人件費は、私たち教職員への給与ですが、教職員の多くは県費職員といって、神奈川県より給与をもらっています。教職員は、その学校の児童生徒数により定数が定められていて、給与の3分の1は義務教育費国庫負担金という形で国が負担しています(かつては2分の1を国が負担していました)。定数外で1〜2名配置されることもあります。他に、非常勤講師等が配置されますが、こちらは神奈川県や小田原市が負担しています。さらに、個別支援員や学校司書、ICT支援員なども学校へ配置されますが、これらは市町村ごとの施策となるため、小田原市が負担しています。きめ細かな指導・支援、特色ある教育活動のためには、これらの人的配置が大きな意味をもってきます。現状が十分かというと、残念ながら、多くの学校が十分とは言いきれない状況です。 また、施設・設備費も、学校教育には欠かせません。「小田原市立〜」という小中学校の設置者は小田原市となるので、学校の施設・設備に関する費用は小田原市が負担しています。校舎等の施設の老朽化も重要課題ですが、エアコンの設置やトイレの洋式化、ICT機器の整備など、現代社会ならではの課題も多々あります。とにかく、何かとお金がかかるのです。 今日の午前中、小田原市校長会の代表と小田原市教育委員会、県西教育事務所(神奈川県教育委員会の出先機関)との教育懇談会があり、人的配置の在り方や次年度に向けての予算要望等、懇談の場がありました。小田原市校長会において、小学校25校・中学校11校の各校長の要望を集約したものをもとに、話をさせてもらいました。市教委、事務所ともに、学校現場の状況を十分把握され、努力していただいていることは十分うかがえました。大変ありがたいことです。ただ、法的な規制や、他の部署との財政バランスの中で、要望がすべて通るわけではありません。国レベルでも、いくら文部科学省が概算要求をしても財務省で却下されるように、県や市でも財政当局において他の部署との兼ね合いで査定の上、調整が入るからです。教育だけにお金をかけるわけにはいかないという行政の立場もよく分かります。 それでも、私たちは、要望をし続けます。子供たちのよりよい教育のために…。要望をしなければ、「十分だろう。」と思われてしまいますので…。 ちなみに、OECD(経済協力開発機構)の報告書「図表でみる教育2020年版」(Education at a Glance 2020)によると、2017年の初等教育から高等教育の公的支出が国内総生産(GDP)に占める割合では、「日本」は2.9%と比較可能な38か国中で最下位から2番目(37位)だそうです。 【校長のつぶやき】OJT推進中!(令和4年7月22日・金)本校では、この校内研究に加え、「教材研究の仕方」「評価の仕方」「授業づくりのポイント」等を、職員同士で学び合う場を設定しています。これは、管理職から依頼したことではなく、職員の間から「経験の浅い教職員が多いこともあり、日々の教材研究や指導に生かせることを先輩教師から学ぶ機会をもちたい。」という要望に応えて、設定されたものです。年度初めに中堅教員から「校長先生、こういうOJTの場を設けていいですか?」と伺いがあったので、「ぜひ!お願いします。」という流れで行われるようになりました。 職員全体を「メンティーチーム【本校が初任校または臨時任用職員】」「ミドル(メンター)チーム【本校が2・3校目】」「エキスパートチーム【総括教諭・学年主任等)】」の3チームに分け、メンティーチームとミドル(メンター)チームを中心に自由に学び合うようにし、必要に応じてエキスパートチームからアドバイザーとして参加することができるようにしているようです。あくまで、自主的な研修会で、強制ではなく、30〜45分程度の時間が設定されています。 今年度に入ってから、これまで何度か設定されていますが、残念ながら私はいつも他の会議等と重なっていて、参加できていません。しかし、このOJT研修の中心となっている職員が、「Level Up!通信」としてOJT便りを発行し、研修内容を紹介してくれるので、大まかなことは把握できます。そこに記載されている内容の濃さに、私も直接聞いてみたかったなと思うことばかりです。また、参加された教職員の感想も記載されていますが、その内容からも、充実した研修内容であることがうかがえます。 本校では、「学び合いを通して思考を深める児童」を目指して、授業実践に取り組んでいますが、職員もまた学び合いを通して指導力を高めています。しかも、管理職に言われて行うのではなく、自主的・主体的に取り組む職員。私が言うのも何ですが、本当に自慢の職員です。 夏休み、教育委員会等が主催する研修会等もいくつかあり、本校からも分担をして参加します。加えて、8月の後半には校内研修の場も計画されています。課業中に比べれば、比較的ゆとりがある長期休業…リフレッシュをしながらも、職員一人一人、自分の課題意識に応じて、自主的な研修に励み、夏休み明け、さらにバージョンアップして戻ってくることを期待しています。 【校長のつぶやき】教育相談、ありがとうございました(令和4年7月21日・木)学校からお話しすることだけでなく、ご家庭からのご相談もあったのではないかと思います。お子さんによっては、学校で見せている姿とご家庭で見せている姿が違うということもあるかもしれません。それぞれの様子を照らし合わせることで、お子さんの新たな一面(考えようによっては、総合的な面)を知ることができます。私たち大人もそうかもしれませんが、いつでもどこでも同じような姿を見せている子もいれば、その時その場所によって表す姿を変えている子もいます。だからこそ、互いにお話をし合うことで、いろいろな面でいろいろな角度から(多面的・多角的に)お子さんの様子・性格等をとらえることが、子育てをしていく上で大切になってくるのだと思います。 「リフレーミング(reframing)」という言葉があります。ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を枠組みをはずして、違う枠組みで見ることを指します。カウンセリングの世界で「リフレーム」と言う手法があり、その「リフレーム」の目的は「今までの考えとは違った角度からアプローチしたり、視点を変えたり、焦点をずらしたり、解釈を変えたりと、誰もが潜在的に持っている能力を使って、意図的に自分や相手の生き方を健全なものにし、ポジティブなものにしていくこと」にあるそうです。言葉の表現によるリフレーミングとは、言葉の意味を自分に都合の良いものへと変換させることで、物事を前向きにとらえられるポジティブ変換です。例えば、「飽きっぽい人」→「多くのことに興味を示す人」、「うるさい人」→「活気がある人」、「大雑把な人」→「細かいことを気にしない心が広い人」、「自信がない人」→「物事を丁寧にやり遂げられる人」、「のろまな人」→「自分のペースで着実に成果を上げられる人」、「マイペースな人」→「周りに流されない人」、「やんちゃな人」→「元気で行動力がある人」などです。 今回の教育相談で、お子さんの課題が担任から提示された方もいるかと思います。課題=否定的(即、改善すべきこと)にはとらえないでください。なぜ、そのような状況なのか、改善すべきことだとするならば、どのようにすれば徐々に変わっていけるのか、じっくり考えていただくことが大切ではないかと思います。強引に、力づくで、無理矢理、焦って…は禁物です。まずは、お子さんの良さを認め、ほめてあげてください。(お子さんの良さや頑張りも、担任からお伝えさせていただいたのではないでしょうか?場合によっては、上記の「リフレーミング」をご活用ください。)その上で、お子さんの気持ちを「より良い」と思われる姿へと、どう向けさせるかがポイントかと思います。(いわゆる《やる気スイッチ》をどう入れるか) 最初は、ちょっとだけの頑張り、変化かもしれません。「もっと」とか「まだまだ」と思うかもしれませんが、焦らず、そのちょっとの頑張り、変化だけでも、プラスに向かっているならば大いに褒めてあげてほしいと思います。その積み重ねが、結果的に大きな頑張り、大きな変化につながるかもしれません。一進一退かもしれません。ケースバイケースなので、すべて思うようにいかないこともあります。 この長い夏休み、根気強く、声かけ、働きかけをお願いしたいと思います。 【校長のつぶやき】明日から夏休み!(令和4年7月20日・水)
明日から待ちに待った夏休み!朝、西側昇降口の前でドアが開くのを待っている1年生に「明日から夏休みだね。夏休み、楽しみな人?」と尋ねると、みんな手を挙げていました。1年生にしてみれば、「小学校」というこれまでの園とは違う大きなところに入学し、いろいろなことに戸惑いながらも、この4か月弱、一生懸命過ごしてきた中、「やっと長い夏休みだ!」と、ホッとしながらも、期待に胸を膨らませている子も多いのではないでしょうか?1年生に限らず、他の学年もですかね。もしかすると教職員も?
コロナは一向に収まる気配はなく、それどころかこれまでの1日の新規感染者数の記録を抜くほどの勢いで第7波を迎えています。そのような中ですが、ぜひリフレッシュをして、夏休みならではの体験も積んでほしいと思います。 朝の放送で、子供たちには、長い休みの間の「あいうえお」を頑張ってほしいという話をしました。学校だよりにも書きましたが、「あ」は挨拶、「い」は命を守る(交通事故、水の事故、熱中症からも)、「う」は運動(熱中症には気を付けて)、「え」は笑顔(笑顔は幸せな気持ちにしてくれます)、「お」はお仕事・お勉強(ちょっとこじ付け的ですが…)の5つです。「お手伝い」から始めるのも「あり」ですが、せっかくの機会なので、家の仕事分担として、お子さんを完全に信頼して何か仕事そのものを任せるというのも「あり」かと思います。また、お勉強については、重点的に復習に取り組み、これまでの「苦手」と感じていたことを、この長い休みの間に少しでも「クリア」できていくとよいのではないかと思っています。 「有意義だった」「充実していた」と言えるような夏休みをお過ごしください。 (下の写真は、放送室前に設置しているコンクールコーナーです。挑戦してみたい人はぜひ!) さて、夏休みに入りますが、ホームページは随時アップしていくつもりです。これまでのペースよりは落ちるかと思いますが、今後もぜひチェックしてみてください。 【校長のつぶやき】カナヘビの赤ちゃん、生まれたよ!(令和4年7月19日・火)カナヘビの赤ちゃん、私は初めて見ました。かわいいですね。教室に行って、卵も見せてもらいました。実は卵を見るのも初めてです。「親はこっちのケースにいるんだよ。」とも教えてくれました。 大事に飼育している生き物の赤ちゃんの誕生って、感動的ですね。3年生、一生懸命お世話をしていた甲斐がありました。 【校長のつぶやき】自立に向けて…一人一人の発達段階に応じた指導の工夫(令和4年7月16日・土)本時は、このゲームを始めてから3回目ということもあり、何をどうすればいいのか、子供たちは自分たちで考え、準備や片付け、ゲームの流れも自分たちの力で進行していました。見通しをもって取り組めるような配慮もなされていました。「赤玉を転がす」「転がした後の玉を披露」「点数を言う」「記録をする(点数を書く)」「応援をする」というどの子も取り組みやすい5つの役割があり、在籍する児童5名が必ずいずれかの役割を行えるよう、ローテーションを組んでいます。どのようなことを言って応援すればよいか、戸惑う児童もいるので、「このような言葉を言うといいよ。」といったイラスト付き文字カードが用意されています。また、点数を伝えるための数字カードも用意されていました。授業者はなるべく指示を少なくし、児童の主体性を大事にし、児童同士に素敵な声かけや働きかけがあるときは、称賛するなどの働きかけもありました。支援員も授業者との打ち合わせのもと、最小限の手助けしかせず、基本的には自分の力でやり遂げられるような見守りに徹します。 児童は、本当に温かい雰囲気の中で学んでいます。失敗を責めることもなく、勝敗に固執してすねるといったようなこともなく、友達の成功を一緒になって喜び合います。温かい「ふわふわ言葉」もかけ合い、新しい「ふわふわ言葉」が出てくると、授業者は黒板上の模造紙に付け足しをしていきます。ゲーム中のローテーションの中で、次に何をしていいか迷っている子がいると、「次はこっちだよ。」と毎回のように優しくエスコートをしている児童の姿もありました。最後の振り返りでは、自分が頑張ったこと、友達のよかったことをたくさん発表できました。 楽しいゲームを通して、自立に向けた「友達との適切な関わり方やコミュニケーションのとり方」に加え、自分自身の力で準備から片付けまでやり遂げたという達成感や自立心も確実に身に付いてきていると感じました。 【校長のつぶやき】「セミの抜け殻、取って!」(令和4年7月14日・木)確かに、この数日間、セミの鳴き声がよく聞こえます。「抜け殻なんて、どこにあるの?」と尋ねると、指をさして、「あそこにあるでしょ。」と高い所を指さします。よく見ると、確かにありました。よくこんなところにあるのを見つけるなと感心していたら、「取って!取って!」と駄々をこねる1年生たち。なんとか頑張っていくつか取ることができました。そうこうしているうちに、8時15分の音楽が流れます。「早く行かないと遅刻しちゃうよ!」「は〜い。」と言って駆け出す1年生たち。ほんと、かわいいです。 セミの抜け殻って、よく見ると、「セミの形のまま」という不思議な形をしているんですよね。1年生が興味をもつのもわかるような気がします。1年生にとっては、おもしろい夏の体験の1つと言えるのでしょう。 【校長のつぶやき】校長として…(令和4年7月13日・水)「小田原市校長会:教育課題研究会」は、小田原市の教育長さんによる講演会です。テーマは、「小田原の教育の未来 〜小・中学校長に望むこと〜」でした。10年後、20年後と、将来どのような世の中になるのか、どういう生き方をすれば幸せと言えるだろうか、そのために「生きる力」としてどのような力を付ければよいだろうか、学校としてどのような学びを保障すればよいのだろうか、そして、校長として何に力を注げばよいのだろうか…といった内容でした。 校長として、本校が進むべき道を明確にビジョンをもち、職員を育て、組織を育てるとともに、地域との連携を図ることが大切であるというお話がありました。子供一人一人、職員一人一人を大切に、そして、何よりも校長自身が学び続ける意欲をもち、誰よりも勉強すべきといった「校長としての心得」を伺ったときには、今一度、自分自身の在り方を見つめ直すことになり、昨日の会議に引き続き、昨日とはまた違った意味で身の引き締まる思いでした。 【校長のつぶやき】国府津小学校広域避難所運営委員会(令和4年7月12日・火)「広域避難所運営」「小田原市いっせい総合防災訓練」「広域避難所への液体ミルクの備蓄」などが議事内容として挙げられていましたが、報告・確認事項が主でした。出席されている方々から「防災は待ったなし。災害は待ってくれない。」というご発言がありました。確かにおっしゃる通りです。広域避難所である国府津小学校をお預かりしている施設責任者として、身の引き締まる思いでした。いつ、何が起きても対応できるような危機管理意識を高めていきたいと思います。 ちなみに、今年度の「小田原市いっせい総合防災訓練」は10月23日(日)の午前中だそうです。 |
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