校長室だよりさて、コスモスからは華やかなイメージは感じませんが、「秋桜」という和名にもあるように整った花の形をしていて、清楚な美しさを感じます。また、見ているとホッとする気持ちになりますが、それは厳しい夏の暑さが終わって涼しい秋に向かうことと関係があるのかもしれません。 私はこのコスモスを見るたびに思い出す物語があります。4年の国語の教科書にも載っていた今西祐行さんの「一つの花」です。4年生の担任経験があまりない私ですが、子どもたちと読むたびに胸が熱くなったことはよく覚えています。わかりやすい文章で書かれていることもあり、戦争の悲惨さが素直に心に伝わってきます。また、残された母娘が寄り添って暮らす傍らにコスモスの花が咲いている最後の場面は、「人は捨てたものではない」「明日には希望がある」と考えさせられ、印象に残ります。コスモスの花を見ると心が落ち着く思いがするのは、そのためかもしれません。 人は花を見ながら思い出も見ているのではないかと思いました。 校長室だより9月1日はまた、台風の襲来が最も多い頃とされる「二百十日」でもありました。台風18号の影響もあり、9日(水)には本校に避難所が設置されるなど心配になる時もありましたが、幸いなことに被害もなく、ほっとしました。 しかし、栃木県や茨城県、宮城県では大規模な災害となり、亡くなられた方もいて、心が痛みます。行方不明となっている方々が一刻も早く見つかることを祈るばかりです。自然の力を改めて思い知らされました。 さて、本校では子どもたちの防災意識を高めることを目的として、9月2日(水)に地震発生に伴う火災発生時を想定した避難訓練を実施する予定でしたが、残念ながら雨天のために延期となってしまいました。 本校では日頃から地震への対応を子どもたち一人ひとりに身につけさせたいと考え、各教室に地震が発生したときの注意事項を掲示しています。(写真左)これは、一昨年に災害時の身の守り方について学校保健委員会で取り組んだ時に作成したものです。 また、本校が災害時の広域避難所となっていることを踏まえて、いざというときに慌てずに行動できるように、学区の避難所の場所も掲示しています。(写真右) 災害は起きてほしくはありませんが、子どもたちには自分の身は自分で守る意識を持ち、適切な行動を取ることができるようになってほしいと思います。 |
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