学校での子どもたちの様子をお伝えします。

七夕の日に

七夕の日に

今日は七夕です。
子どもたちは笹竹に、思い思いの願いを込めた短冊をつるしました。

七夕伝説は、中国から日本へ奈良時代に伝わったようです。

こと座の0等星ベガは、織姫星(織女星)として知られてます。織姫は天帝の娘で、機織の上手な働き者の娘でした。
夏彦星(彦星、牽牛星)は、わし座のアルタイルです。夏彦もまた働き者であり、天帝は二人の結婚を認めます。
めでたく夫婦となったのですが夫婦生活が楽しく、織姫は機を織らなくなり、夏彦は牛を追わなくなります。このため天帝は怒り、二人を天の川を隔てて引き離してしまいます。  
しかし、年に一度、7月7日だけ天帝は逢うことをゆるし、天の川にどこからかやってきたカササギが橋を架けてくれ会うことができました。
7月7日に雨が降ると天の川の水かさが増し、織姫は渡ることができず夏彦も彼女に会うことができません。

星の逢引であることから、七夕には星あい(星合い、星合)という別名もあります。
また、この日に降る雨は催(洒)涙雨(さいるいう)とも呼ばれ、催(洒)涙雨は織姫と夏彦が流す涙(逢えずに流す涙、逢ったあとの惜別の涙)といわれています。

余談ですが、「カササギ」とはスズメ目カラス科に属する鳥で、国の天然記念物に指定されています。
カササギの仲間は北半球の広い範囲に分布しているのですが、なぜか日本では、そのほとんどが佐賀平野を中心とした狭い範囲に生息しています。黒いカラスに比べてひと回り小ぶりで、胸とお腹の白い鳥を観察することができます。
一般にはカササギといいますが、「カチカチ」という鳴声から、佐賀ではカチガラスとも呼ばれ、佐賀県民の方々に親しまれているようです。
この鳥は、サギとついていますが、実はサギの仲間ではなくカラス科の鳥で、学名を「Pica Pica Japonica 」(英語では Magpie) といいます。

“ピカピカ”といえば、こと座の織姫星ベガ(0等星)と、はくちょう座α星のデネブ、わし座α星のアルタイルの2つの1等星で「夏の大三角」と呼ばれる大きな二等辺三角形を形成し、一際輝いて見えます。ベガは0等星で、夏の星空の中で最も明るく見える星です。
夏の大三角は直角三角形に近く、冬や春の大三角は正三角形に近い形をしています。

本来の七夕は旧暦に祝われたもので、旧暦の7月7日は新暦だと今年は8月20日です。旧暦7月は季節的には秋で天候も安定し、七夕は秋の行事として位置づけられていました。
月遅れ(旧暦7月)の七夕では、北東から南西の宵の空高く天の川が流れ、その両側の岸辺にはべガ(織姫)とアルタイル(彦星)、天の川の川下には、なかなか逢えない二人の間を無情に通り過ぎる、連れない舟人にたとえられる上弦の月がかかり、中国に古くから伝えられてきた七夕伝説の夜をみることができます。

中国や日本で使われていた旧暦(太陰太陽暦)では、7日の月は必ず上弦の月となるので、これを船に見立てることもあったようです。そして夜遅くには月が沈み、月明かりにかき消されていた天の川が現れてきます。
新暦(グレゴリオ暦)7月では、月の満ち欠けは毎年異なるため、晴れていても月明かりの影響により天の川が全く見えない年も多いです。
二人にとっては、旧暦の方が都合がよいのではないでしょうか。

深黒の天蓋 きらきらと煌く天の川の岸辺
織女の織る美しい布にも似た短冊に願いを込めて
今宵 二人が逢えますように

7月7日の夜
天に流れる天の川の岸辺を見つめて・・・
織姫と彦星に何を願いますか?


<ロマンチックじゃないからよせばいいのに、おまけ>
“逢えない時間が、愛育てるのさ”と郷ひろみさんはうたってましたが・・・
織姫星は、こと座のベガという名前で0等星です。地球からの距離は25光年。一方の夏彦星は、わし座のアルタイルで1等星で、地球からの距離は17光年。この二つの星の間の距離は約16光年あり、光(秒速30万km)でも16年かかります。残念ながら、1年に1度のデートは無理かも・・・




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