『授業で勝負』の根拠
- 公開日
- 2014/05/14
- 更新日
- 2014/05/14
お知らせ
5月14日(水)「授業で勝負」の根拠…学校生活と家庭生活の時間的割合から
12日(月)のつぶやきで『中学校の一日の生活の中で、その半分以上を占めるのは授業』と書きましたが、その根拠を今日のつぶやきとします。
生徒が学校にいる時間帯を朝8時から部活動終了の夕方6時までと仮定すると、1日24時間のうちの10時間(=600分)が学校にいる計算となる。これが週5日なので1週間で学校にいるのは600×5なので3000分。授業時間は1コマ50分で週29コマなので授業時間の総時間数は50×29=1450分となり、朝学活や帰り学活なども入れて約1600分。学校にいる3000分のうち1600分が授業ということになる。よって生徒の学校生活時間の半分以上は授業時間となる。だからこそ、“教師は授業で勝負”していかないと学校は荒れていく。
部活動をやらない生徒は、帰り学活の終了が15時55分なので、夕方の16時に学校を出ていくと仮定すると、1日の学校生活時間は8時間(=480分)。週で計算すると480分×5日=2400分が学校生活時間となる。ということは、授業時間は1600分なので1600÷2400=0.666で、部活動をやらない生徒にとって、学校生活の66.6%が授業時間となる計算となる。
ちなみに、平日の1日24時間のうち睡眠時間を8時間とすると、起きている時間が16時間(=960分)。ということは16時間(=960分)のうち10時間(=600分)は学校での生活時間となり、平日の1日で生徒が起きている時間のうち62.5%(600÷960=0.625)が学校生活となり家庭生活は37.5%となる。
しかし、土日を含めた1週間で考えると、1日24時間が7日で168時間(=10080分)。1日の睡眠時間の8時間(=480分)×7日分は3360分なので、それを引くと、起きている時間だけの週の合計は6720分となる。ということは、1週間のスパンで考えると学校生活時間は3000分なので、3000÷6720=0.446なので1週間の起きている時間だけで考えてみると、学校生活は44.6%しかなく、残りの55.4%は家庭にいる計算となる。部活動をやらない生徒は、2400÷6720=0.357なので学校生活は35.7%しかなく残りの64.3%が家庭生活となる計算になる。
さらに、寝ている時間や土日を含めた時間を家庭にいる時間として計算すると、部活動をする生徒の学校生活時間は1週間に3000分なので、起きている時間と寝ている時間も含めた1週間で考えると29.8%(3000÷10080=0.2976)しか学校にはおらず、残りの70.2%は家庭生活という計算になる。
部活動をしてない生徒は23.8%(2400÷10080=0.238)が学校生活、76.2%が家庭生活となる。「学校と家庭との連携が不可欠」とは言いながらも、家庭の教育力に負う部分が大きい。
しかしながら、学校教育での使命は数字で割り切れるものではなく、先生方の厚い(篤い、熱い)情熱で成り立っている部分が大きい。卒業式での感動で先生方は“次の学年もがんばろう”、という原動力が湧き上がるのは教員ならではのもの。何を持って「やりがい」とするかの原動力は、生徒の成長を見届け、その成長を支えているという自負心が教員にあるかどうか?である。
中学校の教師というのは、単に自分の専門教科の教科指導をしていればいいのではなく、“生徒の成長のために支えになっている”という気持ちを持ち続けて、さらに“生徒に寄り添う気持ち”がなければ、「いい教師」とは言えないと私は思っています。