平成25年 校内研究のまとめ

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 よい授業の条件は、まずしっかりと生徒に力をつけさせるためのものになっていることである。その力とは学力の3要素である、1基礎的・基本的な知識・技能、2思考力・判断力・表現力等、3学習意欲のことを指している。
 これからの社会を生きて行く生徒には、論理的な思考や感性を働かせながら問題解決の方法を探り、自分の考えを自分の言葉で表現する力や他者の考えを理解し、コミュニケーションをとる力が必要であることから、各教科の指導に言語活動の充実が求められ、その言語活動として記録、要約、説明、論述といった活動を実践することが位置づけられている。
 こうした中で本校では「自ら進んで行動できる生徒の育成」を目指し、「学び合い」による授業改善を通して、というサブテーマをもとに研究に取り組んできた。具体的ねらいにも書かれてる通り、授業の中にテーマに沿った教育活動場面を取り入れた実践が展開された。公開された授業だけでなく、日ごろの授業の中でいかに展開をいかしていけるのか。また、力をつけるためにどのような活動場面が適切なのか、研究3年目にしてより質の高い、「学び合い」の場面とはどういったものなのか。そしてさらに、授業を通して自己肯定感を高め、互いを認め合える生徒の育成を図ってきたのか。そのような内容を研究協議の場をとして意見交換を行い、各教科指導に活かしてきた。この研究紀要は、それぞれの実践の報告になっている。多くの方にこれからも指導していただく謙虚な態度で今後も研究に取り組んで行きたい。
 さて、3年間の研究を通して感じることだが、現代の若者は限られた(自分の気の合う)仲間との交流が増加し、制度的に造られた集団(例えば学級、地域のコミュニティー)の仲間と積極的に交わろうとしないという体質があると感じる。その中で義務教育ではコミュニケーションを大切にし、つくられた集団の中で言語活動を通して自分を発揮する力を育んでいる。これは学力を身につけることと同様に重要なことである。日ごろの授業の中での学び合いを通して、学力向上、コミュニケーション力を上げ、仲間との関係性を深める中で自分に自信をつけていく生徒をさらに育てて行かなくてはならないだろう。現代の若者の良さも感じながら、日本の風土に合った交流を消してはならないと強く感じている。

 最後になりますが、研究推進にご指導をいただいた、神奈川県総合教育センター教育課題研究課 西舘指導主事様、足柄下教育事務所 藪指導主事様、小田原市教育委員会 楠指導主事様に厚くお礼申し上げます。


                         平成26年2月
                         鴨宮中学校長 石井 政道

(写真は、校内研究まとめの冊子の編集作業です。)
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