学校での子どもたちの様子をお伝えします。

大河ドラマ「花燃ゆ」 〜松蔭と象山 2

大河ドラマ「花燃ゆ」 〜松蔭と象山 2

 今日は上巳(じょうし)、桃の節句です。

 先週末、我が家でも久しぶりにひな人形を出しました。
 子どもが小さかった頃は毎年、しっかり飾っていたのですが、ここ数年は飾ることもしまうことも億劫で、飾らずじまいとなっていました。年に一度のことだから出そうと思ってはみたものの、そうはいっても、七段飾りの人形を飾るのは一苦労で、結局、お内裏様とおひな様だけを飾ったのでした。

 小田原駅構内でもひな人形が飾られており、行きかう人を和ませてくれています。

 さて前回は、桜田門外の変から会津の悲劇に触れ終わりました。松平容保(かたもり)はなぜ京都守護職就任を断らなかったのか・・・それは会津藩祖の保科正之に由来するといわれております。保科正之は三代将軍家光の異母弟で実直な人物であったようです。高遠藩主から会津藩主になり、「会津家訓十五箇条」を定めます。この家訓を引き合いにだされ容保は守護職に就任することになります。会津の藩校「日新館」に入学する前の子どもたちの心得として什の掟(じゅうのおきて)があります。八重の桜でおなじみとなった「ならぬものはなりませぬ」です。保科正之は日新館の前身となる庶民教育のための「稽古堂(けいこどう)」を奨励しました。保科正之につきましては、いずれまたの機会にお話ししたいと思います。

 話を象山に戻します。たいしたことではないのですが、佐久間象山の読み方は“しょうざん” or “ぞうざん”どちらでしょう?

 名前は象山の故郷である信州の山の名からとったようで、普通は「しょうざん」といい、本人もそういっていたそうです。その山は今でもそのままの名で残ってますが、土地の人は「ぞうざん」と言い習わしているそうです。土地の人は“ぞうざん”、世間一般では“しょうざん”。どちらも正解のようです。嚶鳴フォーラムでは長野市長さんは“ぞうざん”と話されてました。

 象山は松代藩士ですが、松代といえば六文銭・真田幸村ですね。来年の大河ドラマは「真田丸」です。その松代には“ぞうざん神社”もあります。また、戦時中の松代大本営跡(地下壕)もヘルメットをかぶって見学できます。
 また、近くの小布施は栗が有名ですが、「葛飾北斎」ゆかりの地でもあり、美術館もあります。岩松院には北斎の天井絵の他、「官兵衛」にも出てきた賤ヶ岳の七本槍といわれた福島正則の墓や小林一茶の「やせ蛙 まけるな一茶 これにあり」の句碑もあります。是非、松代や小布施を訪ねてみてください。

 象山の門弟には吉田松陰をはじめ、小林虎三郎や勝海舟、河井継之助、橋本左内、岡見清熙、加藤弘之、坂本龍馬など、後の日本を担う人物が多数おり、幕末の動乱期に多大な影響を与えたことも事実です。特に勝海舟とは、勝の妹婿という義理の兄弟関係でした。小田原の近くでは伊豆韮山の代官江川太郎左衛門(英龍)とも交流があり、砲学の教授も受けてます。

 10年ほど前の大河ドラマ「新撰組!」で、象山が後の新撰組局長となる近藤勇に次のように語ります。
 『人は生まれてから最初の10年は己のことだけを考える
  そして、次の10年は家族のことを考える
  20歳になってからの10年は生まれた故郷のことを考える
  30歳になったら日本のことを考える
  40歳になったら世界のことを考える』

 年をとるたびに視野が意識が広がり、それにつれて自分の使命感や責任も重くなるという意味でしょうか。

 原作・脚本は三谷幸喜さんで、史実とは異なると思いますが、象山と近藤が一緒に黒船を見ているシーンでのセリフです。この後のセリフは「今は多摩のことだけを考えておれば良い。10年後、日本のことを考えなくてはいけなくなったときに正しい判断ができるよう今から勉強しておけ」と続きます。この時の近藤は多摩で天然理心流剣術を学んでおり、新撰組の前身「浪士組」に入る10年ほど前の話です。「人は生まれてからの〜」も象山自身の言葉ではないと思うのですが、象山の性格を表しているようにも思えます。

 来年の「真田丸」も原作・脚本は三谷幸喜さんです。三谷流の幸村が登場するのでしょう。もう50年ほど前のことですが、TBSでナショナル劇場「戦国太平記 真田幸村」というのをやっておりまして、眠い目をこすりながら見ていた記憶があります。中村錦之助(萬屋錦之介)さんが主演でした。猿飛佐助、霧隠才蔵ら真田十勇士の名を覚えたのもこの番組の影響でした。幸村の実名は信繁ですが、幸村の方が認知されてますね。

 象山は一橋慶喜に公武合体論と開国論を説きますが1864年、明治維新を待たずして、攘夷派により京都で非業の死を遂げることになります。

 先人には学ぶことが多々あります。僕らは今できることに最大限の努力を惜しまないことです。覚悟を決め「今何ができるか考えること」、そして「笑顔」を忘れず「やってみること」です。僕らも「笑顔」でベストを尽くしましょう。できなかったら、また次やればいいんです。いつも笑顔で最大限の努力をしているなら、きっとそう思えるはずです。

“折にあわ(へ)ば散るもめでたし山ざくら めづるは花のさかりのみかは”
                                   佐久間象山
 象山先生もいってます。覚悟を決めろと!

支離滅裂な内容となってしまいましたが、象山のお話を終わります。 


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