図書室だより2023 〜その1〜

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「目の見えない白鳥さんとアートを見に行く」

(川内有緒 緒 集英社インターナショナル 2021年9月発行)


 外出制限が緩和された今年の春休み、皆さんはどのように過ごしましたか。映画館や美術館、博物館などを堪能し、文化や芸術にふれた人も多かったのではないでしょうか。

 この本は、著者と友人が全盲の白鳥健二さんと美術館等を巡り歩き、自由に語り合うノンフィクション。白鳥さんは子どもの頃に視覚を失い、色や形も記憶がないとのことですが、レオナルド・ダ・ヴィンチの解剖図がきっかけで人生が変わったそうです。ピカソの有名な「闘牛」を、著者たちが必死に白鳥さんに説明するくだりはカオスすぎて爆笑。白鳥さんは芸術を前にし、私達には聞こえないものを聴き、そして見えないものを見ているのでしょう。この本を読みながら白鳥さんと共にたくさんの芸術に触れたと同時に、絵画や映画を当たり前に鑑賞できる私達に何が足りないか、気づかされた気がします。

 図書室は13日頃より開室を予定していますが、決まり次第お知らせをいたします。1年生は17日(月)の図書室オリエンテーションののちに貸し出しを始めますので、本を借りるのはもう少しお待ちください。本年度も国府津中学校の図書室をよろしくお願いいたします。

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