12/7 校内研究担当より

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久しぶりのお知らせです。
12月1日と12月6日に研究会を開催したのでお知らせします。

研究テーマ「集団の中で個の高まりを感じられる学習をめざして」

12/1 1年2組「ひき算(2)」
ひき算の学習です。もう少し詳しく言うと
十何−1ケタの数(授業では13−9)の計算です。

“13−9=4”大人にとっては簡単な計算かもしれません。それでは、私たち大人はこの“13−9=4”をどうやって理解し、身につけてきたのでしょうか。

今回の学習では、数図ブロックを使いました。
まずはブロックを13個準備します。
(例:□□□□□□□□□□■■■)
ここで、ひと工夫!上の例を見てもらえばわかると思いますが、ぱっと見て13個あるかどうかとらえづらいですね。
そこで、13個のブロックを10個と3個に分けます。さらに10個を5個と5個に分けておきます。
(例:□□□□□ □□□□□ ■■■)
これで“13”の準備は完了!あとは“9”をひくだけ!ブロックを9個とるだけです。

ここからが見ていておもしろい場面であり、子ども一人ひとりの考え方が表れる場面です。

ちなみにホームページをご覧の皆様は、どこから9個ブロックをとりますか?

子どもたちの取り方は大きく分けて二つありました。

【その1】白いブロックから9個とる
黒いブロックは3つ(■■■)しかないので、9個とることはできません。そこで10個ある白いブロック(□□□□□ □□□□□)から9個とります。残ったブロックは白いブロックが1個(□)、黒いブロックが3個(■■■)。合わせて4個(□■■■)となるので“13−9の答えは4”と考えていました。

【その2】まず黒いブロックから3個、次に白いブロックから6個とる
白いブロックが10個、黒いブロックが3個、合わせて13個(□□□□□ □□□□□ ■■■)あります。まとまり(例:□□□□□ □□□□□)は残し、まとまりを形成していないもの(■■■)からとりたくなるもの。そういうことで、まず、黒いブロックを3個とります。しかし、今回とるのは9個なので、あと6個とらなければいけません。そこで、10個ある白いブロックから、6個をとります。残ったブロックは白いブロックが4個(□□□□)なので“13−9=4”と考えていました。

同じ4(4個)でも違いがあることが、分かっていただけましたでしょうか。
“13−9=4”と言葉だけで子どもに理解させがち、“13−9=4”と書けたら子どもが理解したと思いがちですが、子どもがどのような過程(思考)をたどって“13−9=4”という答えを導き出したかを見ることも大事です。

下府中小学校では、このような子どもの思考の流れを見取ることに重点を置き、研究を進めています。


12/6 6年2組「新しい課題を見つけるために話し合おう」
最終的には、パネルディスカッションに取り組む学習です。
今回の授業は

“同じ考えの人同士でグループを作ること”
“グループで話し合い提案内容を深めること”

を目標に取り組みました。

ここでは“同じ考えの人同士でグループを作ること”に焦点を当ててお知らせします。

“グループを作ることなんて簡単”
と思われる方もいるかもしれません。
ただ集まるだけなら簡単です。
しかし今回は“同じ考えの人”同士でグループを作ります。

今回の6年生の姿で素晴らしいと思ったのが、それぞれが自分の考えを伝えたこと、考えを聞く子は、自分の考えと同じところはどこか、違うところはどこかを考えながら聞いていたことです。

わかりづらい部分があると思いますので、少し例を挙げて紹介します。
パネルディスカッションのテーマが
「環境のために身の回りの何を節約すればよいか。」
というものであったので、子どもたちは何を節約するか一人ひとり考えます。
そこから交流をするわけですが、今回お伝えしたいのがここから先の姿です。

例えば“電気を節約する”と考えた子たちが交流したとします。
「何を節約する?」
「電気」
「私も電気」
「一緒だね」
こういった会話でグループが結成されることが多いのですが、6年生はさらに深い部分で交流することができていました。
深い部分というのは“節約するもの”が同じ、違うだけではなく“なぜそれを節約するのか”を詳しく聞いて、自分と考えが同じか、違うかを判断していました。

深い部分で交流するには、詳しく話す力(説明力)、詳しく聞く力(質問力)、相手を受け入れる心(素直な心)が必要です。

本校が研究している「集団の中で個の高まりを感じられる学習」をめざすには、児童一人ひとりに、これらの力を身につけさせることが必要です。
そして、これらの力は一日で身につくものではなく、1年生からの学習の積み重ねによって、身につけていく力です。
今後も、45分という短いスパンでの子どもの指導と成長の見取り、6年間という長いスパンでの子どもの指導と成長の見取りの両方を大切にして、研究を進めていきます。
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