図書室だより2019〜 その17 〜 3月11日(水)

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「原発事故に立ち向かった吉田昌郎と
      福島フィフティ」  
 (門田隆将 著 PHP研究所)

 今年もまた3月11日が巡ってきました。東日本大震災から9年経つ今も、原子炉内に溶け落ちた核燃料や高濃度汚染水の収束作業が進められており、東京電力福島第一原発の事故がどれほどの衝撃だったかを物語っています。
 この本で描かれているのはその原発事故の現場に残り、原子炉建屋への突入・注水を必死に続けた“福島フィフティ”と呼ばれた人々の姿。未曾有の事故の裏で死を覚悟しながら作業を続けた彼らがいたからこそ、現在の日本が存在していると言っても過言ではないでしょう。当時は、作業員が所長命令を無視して逃げ出したというデマすら報じられました。情報を鵜吞みにして事の真実を見極めず、他人を傷つけるという風潮は9年経った今も変わらないのかも知れません。
 映画「Fukushima50」も現在上映中。本も映画も衝撃的ですが、ぜひ若い世代に見てもらいたいと思います。

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