学校での子どもたちの様子をお伝えします。

西郷どん

西郷どん

昔はテレビばかり観ている子どもだったのに、いつの間にか、ニュースと天気予報以外はほとんど観ない大人になりました。が、NHK大河ドラマだけは毎回観ております。今年は明治維新から150年にあたり、林真理子さんの原作で、幕末から維新にかけて活躍した西郷隆盛を扱います。

西郷さんは、上野公園で犬を連れている銅像が有名ですが、この像を作成したのは「老猿」で有名な高村光雲です。西郷さんを実際に描いた肖像画や顔写真等は存在せず、弟の西郷従道や従兄弟の大山巌の姿をもとに、得能良介の意見を参考にしてイタリア人画家エドアルド・キヨッソーネが肖像画を作製し、それを元に光雲が作成したのだそうです。

明治150年と云うことですが、この明治維新という激動期には、気になる人物がたくさんおります。先週の放送で、島津斉興の重鎮として引責自決した「調所広郷」も興味ある人物の一人です。

広郷は下級武士から抜擢され、薩摩藩の家老になります。深刻な財政難を解消するため1827年から改革に着手し、商人から500万両に上る借金を無利息250年賦返済というウルトラC(表現が古いですね。宮地秀享選手の鉄棒「ミヤチ」はウルトラIだそうです)を実現します。さらに、奄美特産の黒砂糖の専売の強化、幕府が清国との間で取引していた蝦夷地産の俵物(海産物)を、松前から長崎に向かう途中の船から買い上げ、これを琉球を経由して清国に売るという密貿易を行い藩財政を立て直したのでした。

さらに、渡辺謙さん演じる「島津斉彬」も凄い人物です。
工業力こそが西洋列強の力の根源であるとし、アルファベットを学び、電信機を試し、反射炉(製鉄所)の造築に成功し、集成館と名付けた造船所やガラス製造所(薩摩切子)、紡績工場などの洋式工場を建設しています。イギリス人貿易商グラバーから洋式武器も購入し、軍事力を強化します。日本の近代化は薩摩・島津斉彬からと言っても過言ではないように思います。
 「人材は一癖あるものの中に撰ぶべしとの論は、今の形勢には至当なり」
の言葉の通り、西郷や大久保などの個性的な人材を登用したのでしょう。

西郷関連の書物は、司馬遼太郎さんの「翔ぶが如く」と「南洲翁遺訓」しか読んでません。実際、どのような人物であったのか? 司馬さんとは違った林さんの西郷像、彼を取り巻く人物の扱い(佐幕派や薩長土肥を中心とする倒幕派、維新の思想的背景については様々ですが、藤田東湖や横井小楠の影響は計り知れないものがあります)、また、先週の放送で登場した中村半次郎(人斬り半次郎=桐野利秋)が、この後どのように展開していくのでしょうか。楽しみにしております。




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