冬休みを前に
冬休みを前に 全校朝会での校長の話
お早うございます。今年も残りわずかになりました。 この一年は皆さんにとってどうだったでしょうか。学校の一年は3月31日までですが、自分自身の平成28年、2016年をしっかり振り返ってみてください。今年のうちに、今年一年を振り返り、来年の目標を決めてください。 明日からいよいよ冬休みです。いつもの年より長いので、少し得した気分になっている人もいるのではないでしょうか。 今日は、最近、読んだ本の一節を紹介します。 「私たちが、直接、見たり感じたりできるものは、この宇宙全体をつくっている物質のわずか15%にしか過ぎない。残りの85%は、身の回りにあっても、私たちが意識できないもので、ダークマター(暗黒物質)と呼ばれている。」と書かれていました。 この宇宙は、ほとんどが私たちには見えないものによって、成り立っているということです。 その中に、私たちの生きる世界もあります。何か不思議な感じがしました。科学の世界では、私たちが目で見てわかることができるものは、ほんのわずかなことで、まだまだ、わからないこと不思議なことが地球を含め宇宙には一杯あるのだということですね。 目に見える、形あるものだけが大切なものではありません。 目には見えないものにも、大切なものがあるのです。 フランスの作家でありパイロットでもあった、サン・テグジュペリの小説『星の王子さま』の中に、「本当に大切なものは、目に見えない」という一節があります。人間の世界でも本当に大切なものは、目に見えないことが多いのかもしれません。 「星の王子様」を読んだことのある人はいますか? 私たちが今、元気でいられるのも、実は、たくさんの「目に見えないもの」との結びつきや関わり合いがあるからです。私たちは一人では生きられません。「目に見えない」たくさんのものやたくさんの人に、支えられて生きているのです。 星の王子様は、地球の砂漠で出会ったキツネに、 「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。肝心なことは目に見えないんだよ。」と教えられます。 作者のサン・テグジュペリは、「目には見えないもの」、それは、「心でしか、見ることができないもの」だとも言っています。 皆さんの来年の目標として、「目には見えない大事なことに気づき、それを大切にする生き方、自分にとって目には見えない本当に大切なもの」を、見つけてくれることを期待しています。 それでは全員が、元気に笑顔で、新しい年を迎えてくれることを楽しみにしています。 |
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