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事例 4 複雑な家庭環境の中で自立を求めるヨシコ

1 主訴  家出
2 家族歴

父親:会社員(義父)


母親:パ−トタイマ−(義母)


ヨシコ:中学2年生。子供を望む夫婦の間に3才のときに
養子にはいる。その後義父母は離婚。母親はヨシコを連れて,現夫と再婚した。

            
 :小学校4年生。現夫婦の間に生まれる。




3 ヨシコについてわかったこと,問題と思われること
  2年生の1学期までは,特に問題となることはなかった。しかし,2学期にヨシコが事故に遭い,その対応について両親と学校で話し合いを持った時,両親は本人のいる前で,「非行歴があり,とんでもない子だ」と非難をした。
 このことをきっかけにして両親は,このままこの家にいてもヨシコは良くはならないと考え,前夫のところへ転校させようとしたが,前夫は受け入れず引き取ってはくれなかった。それから,親はヨシコに厳しく指導をし,ヨシコは学校に登校することが少なくなってきた。
 担任は,家庭訪問を繰り返したが,親と会うだけで,ヨシコとは会うことができなかった。
 親に対して,児童相談所や訪問相談の話しをしたが,「あてにはならない」と親は受け入れようとはしなかった。
 その後も学校は指導を続け,2学期の期末試験の日,父親がヨシコを送って登校した。その際,父親は教師に対して,ヨシコの悪口を言って帰って行った。が,昼には学校に本人を迎えにきた。
 次の日,ヨシコは一人で家を出るが,登校はしなかった。家に連絡するが,親は 「そのうち帰ってくるだろう」と考えていた。しかし2日経っても帰宅せず,学校は親に相談し,保護願いを警察に出させた。
 その後,ヨシコは横浜で保護される。その時ヨシコは警察に,「虐待されているので家には帰りたくない。」と訴える。警察は施設に保護する方向で考えていった。 同時に,親と教師はすぐにヨシコのところに行ったが,母親とヨシコは抱き合い,本人は「家に帰りたい」と言い出し,そのまま家に帰った。
 その後,父親の対応は冷たくなり,学校にも来なくなった。と同時に妹を可愛がり始めた。
 学校側は母親と話し合いを持ったが,母親は「家の中で葛藤がある。ヨシコは,父親は嘘つきだと,話しもしない。お互いの関係も悪くなった。」と悩みを話した。学校は,児童相談所に行くように勧め,週1回行くようになった。と同時に,ヨシコのことが信用できない,夫婦の関係を悪くする,困っているということで,訪問相談も希望してきた。
 そのころのヨシコは,潔癖症や,ストレスによって,心身共に不安定になっていた。同時に,将来,お金持ちになる,幸せな結婚をする,そして自分を捨てた母親を見返してやりたいという気持ちを話すようになった。
 その後,また家出をし,学校に行くため家に戻ってきたが,両親に叱られ,再び家を飛び出した。

4 ヨシコへの援助のあり方について(相談機関の対応)
 ヨシコの母親に対しての援助として考えられることは,母親にはヨシコが我が子という意識が薄い面が感じられる。ヨシコは心に大きな傷を持って生きている。そのような子供に対して,しかって良くしていこうというのは逆効果になっていってしまう。
 また,同時に親としての能力が不足している面もあるので,相談機関等の協力を得,母親を支援していく必要がある。
 ヨシコに対しての援助として,ヨシコはすてばちな面を持っている反面,希望も持っている。
 本人が本音で話せ,周囲がそれを理解できるような,やすらげる環境(社会)を作ることも必要である。
 また,本人に社会で生きていく知識を身に付けさせる(親から独立する,別戸籍になることもいずれ可能である)ことも,場合によっては必要である。 

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